相津峠からの眺め
季節もよくなってきたし冬の間ずっと座敷に鎮座していたピナレロ号を再開することした。11月から乗ってなかったのでちょうど半年ぶりだ。
朝9時前に自宅を出る。おお、この感覚だ。久しぶりだなあ。こんなにハンドルが狭かったんだ。それにこんなに前傾の乗車姿勢だとは。数キロも走らないうちに腰の右側が痛くなってくる。ありゃりゃ?
だましだまししながら走るうちに以前の感覚を思い出したのか、さほどの痛みではなくなってきてそのうち腰に関してはノープローブレムとなった。なにしろ半年のブランクがあるからいろいろ思い出すのに手間隙かかる。
20数キロ地点の五桂池で小休止。水分補給。この辺りからだんだんと調子が戻ってきた。とはいっても念入りなウォーミングアップのつもりで次の小休止ポイントの丹生大師でも休む。
さてここからどうするか?なのだが、なんだか調子も戻ってきたようなので前から行ってみたかった相津峠を目指すことにして粥見まで走る。
ところが肝心の相津峠入り口を間違えてしまい、その手前の「私有林道相津峠」という道に入ってしまった。この道がまた急傾斜で路面も荒れていて舗装されてはいても自転車で登るのは大変だ。とうとうしまいには歩いて押すことになってしまった。で数キロ山の中に入ったところでいきなり沢にぶつかり道が消えていた。ボクはここでやっと間違えたことに気が付き入り口まで戻るはめに。帰りはずっと下りなのでラクチンなのだが、なにしろ傾斜がきつく路面も荒れているので下りでもスピードは出せない。
幹線道路に戻りしばらく走ってやっと本当の相津峠道に差し掛かって曲がろうとしたら「峠全面通行止め」と看板がかかっている。うーーーむ。
まぁクルマは通れなくてもこちらは自転車だしなんとかなるかと思い峠方面へ走る。ふもとの集落を過ぎるまでは快適な県道であった。が集落が終わるあたり、すなわち峠へのヒルクライムの始まるあたり。ここまでで自宅から36km地点。ここから標高433mの相津峠を目指しえんえん約10kmのヒルクライムが続く。
これが半端じゃなかった。恐るべし、相津峠。というかやっぱり半年のブランクはここでも大きく響いてきたようで、この標高400mを登る10kmの峠道がきついきつい。ボクはブランクのせいだと思っているがひょっとすると他の峠よりも傾斜が急なのかもしれない。距離も長いしね。
天気は最高だし景色もよく、鳥はうるさい位さえずるし、トンビはすぐアタマの上を旋回してるし、セントレアが出来たのでジェット旅客機も空低く飛行機雲を描いている。ボクはヒーフー言いながら時速10km以下のトロトロのスピードでのろのろと峠を登っていく。それでも気持ちのどこかには「うれしい」「楽しい」っていうのがあるんだよね。
峠道は全面通行止めというだけあって、山側の土砂崩れ、谷側への道路崩落などがあちこちであって、これはたぶん去年夏の台風のせいだと思うがまだまだ復旧工事中だ。とはいっても今日は日曜日で工事も休みなので作業途中のまま止まっている大型重機の間を自転車ですりぬけていく。
こんな場面が何度かあって、やがて峠の頂上に到着。ここからは10数キロの下りが待ってるぜ、るんるん。とスピードを乗せ下っていくと、、、あ〜らら。ついに出くわしてしまった。完全崩落現場。
道がありません。山側の斜面から大量の土砂が崩れ落ちていて、あらゆる乗り物の通過を拒んでいる。仕方ないので自転車をかつぎ、この土砂崩れ現場を歩いて通過する。しかし10数メートルほども行けば再び快適な下り舗装路面が待っていた。
残りの峠道を一気に下り平地に至ってから突き当たったところがJR三瀬谷駅であった。ちょうどお昼だったのでいつものようにサークルK大台店で昼食を買って駐車場の縁石に座って食べる。
ここからは何度も走っていてルート的には面白くもないのだが、まだまだ自宅までは40kmくらいある。昼食を食べてさっさと走り出したのだが、この辺りからやっぱり半年のブランク?が出てきて、バテ気味に。まあ思いのほか峠がきつかったので体力を消耗してしまったようだ。
さらに20kmほど走ったあたりからは両脚の筋肉痛が。それもちょっとした坂道でふんばると脚がつりそうになる。なるべく負荷を掛けずに回転数をかせぐようにして乳酸の発生を防ぐ。久しぶりに座った薄いサドルからは尻が悲鳴を上げつつもあった。背中や肩やひじまでもがパンパンに張ってきているし、自宅手前最後の10kmほどはもう完全にいたわりモードで走っていて全然スポーツライドじゃなかった気がする。
本日の走行距離94km、実際の走行時間4時間20分、最高速度58.5km/h
ブランク明けのいきなりサイクリングにはちょっと厳しい強行軍だったが、これで半年のブランクも復帰できたんじゃなかろうか。それにしても相津峠。もう一度チャレンジしてみたいものだ。やっぱり自転車は面白いぞ。