先日は伊勢のブックオフでなかなかのお宝をゲットできたので、今回は20km離れた隣町の松阪市のブックオフでトレジャーハントしてきた。
雑誌のコーナーは全て105円だし〜とか思って雑誌の棚を見るとほとんどが300円とか500円だ。あらら、店によって値段付けの方針が違うのね。とはいっても伊勢店と同じ雑誌の値段を見比べたわけではないので正確にはナンとも言えないのだけど。でもどうもこっちの店のほうが全体に高値な感じだ。月刊雑誌で700円の値段が付いてるものもある。伊勢店なら雑誌は全部105円だぜい。
伊勢店ではナショナルジオグラフィックなどもあって立ち読みも楽しかったのだけど松阪店のほうはあまり趣味の合うものがない。そんな中で見つけたのがこれ。アラーキーこと荒木経惟の写真集「東京物語」がたったの500円で出ていた。おいおい、古本の月刊誌以下の値段じゃないか。
ボクが20代の頃、一眼レフで写真小僧を始めた頃なんだけど、実は荒木経惟に影響された部分が大きい。写真の中身もさることながら、勤務先のコピー機で勝手に写真集もどきを作ったり、キッチンラーメンで続けた個展もどきの活動といい、彼の思想に賛同した部分が多いといってもおかしくない。
もちろん写真そのものの教えも多く受けて、当時彼がやっていた写真道場の連載とかは楽しみだった。凝ったことをしたがるアマチュアカメラマンに向かって「景色は順光で撮れ」とか「広角は相手の手が届く距離で撮れ」とかいろいろ刺激的なキャッチフレーズが多かったのだけど、彼の撮るスナップ写真は、、なんて言えばいいのだろうか、音楽で言うとジャズそのもののように感じる。
耳に心地良いように出来上がったものを聴かせるというよりは、演奏者の感性のままを良くも悪くもそのまま聴いてもらおうというのがジャズの態度だと思うのだけど、彼の写真にはそのような精神が溢れている。しかもその上で彼のセンチメンタリズムが全編を貫いていて、どの曲を聴いてもコルトレーンはコルトレーンというのと同じで、どの写真を観ても荒木は荒木なのだ。これはジャズでしょう。
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荒木の写真を観て見たい方。なんとネットで写真集の中身を見せています。売り物の写真集を平気でネット公開する辺りもいかにも彼らしいと思うのですが。URLは以下。女の裸に惑わされませんように(*^^*)/
http://www.arakinobuyoshi.com/special_feature.html