素粒子物理学ラップ、YouTubeでヒット中
2008年9月3日
[米ミシガン州イーストランシング 1日 AP] 科学がセクシーでないなんて誰が言った? 高エネルギー粒子物理学についてラップするケイト・マッカルパインさんのパフォーマンスが、YouTubeで大人気だ。
彼女の動画は、YouTubeで再生回数50万に達している。
ミシガン州立大学を卒業したサイエンスライターのマッカルパインさん (23) は、スイスのジュネーヴ近くにある欧州原子核研究機構 (CERN) の17マイルの円形トンネルに構築された革新的な粒子加速器、大型ハドロン衝突型加速器についてラップする。
大型ハドロン衝突型加速器が9月10日に稼働を開始すれば、「その発見には頭がどうかしちゃう」と、彼女はラップする。
38億ドルの新型機械は、光の速さに近い速度で動くふたつの陽子を衝突させ、科学者はそこからどんな素粒子が生じるのか観察することができる。
「ラップと物理学は文化的に遠く離れています。それをいっしょにするのは楽しいということがわかりました」、と、CERNのサイエンスライターであるマッカルパインさんは先週『ランシング・ステート・ジャーナル』への電子メールに記した。
物理学者たちを含め、他の人々もそれを面白がっている。
「私たちはあのラップがとても好きです。科学的にも正確です」と、CERNの広報担当者ジェームス・ギリースさんは言う。
マッカルパインさんは実験が行われる洞窟とトンネルで自分と友人が踊る姿を撮影する許可を得た。
「最初ケイティがこれをやりたいと言ったとき私は懐疑的だったことを告白しなければなりませんが、彼女がそれまでに作った科学ラップと歌詞を見て確信を持ちました。物理学者はほとんど満場一致で素晴らしいと思うはずです」と、ギリースさんは語った。
マッカルパインさんは2年前、ミシガン州の国立超電導サイクロトロン研究所の学生研究プログラムに参加した際に、物理学ラップの技術を磨いた。