シクラメンはまだまだ花が咲く by X10
今年は閏年なので今日はまだ2月の29日だ。伊勢は朝から雨模様だけど、東京では雪が降っていて都心でも積雪となるらしい。雪といえば、ボクが初めて東京暮らしをスタートさせた年の4月にも突然の大雪があって、10cmくらい積もった銀座を歩いた覚えがある。あの時「東京は寒いところだ」と思った。
昨日紹介したTony Murenaはイタリア生まれで後にフランスに移住して、タンゴバンドなどを経てミュゼットやジプシースウィング(ジャズ・マヌーシュ)などで活躍している。彼の代表作には昨日の
Indifference ともう一つ有名な曲がある。それがこの Passion で、まずは作曲者本人による演奏をどうぞ。1942年の録音です。
雰囲気がありますねえ、いい曲だ。ところがこの曲はアコーディオニストよりむしろジャンゴ・フォロワー達に人気があり、今やギター曲のようになっています。では次にRomaneによるギタートリオの演奏で聴いてみてください。
パチパチパチ。このRomaneですが、いかにもロマ(マヌーシュ)のような雰囲気ですが、彼はロマではないそうです。ちなみに仏語でRomaneと書けば発音はロマンのはずですが、彼のことを日本語ではロマーヌというのでこれは蘭語の由来ですかねえ、、独語ならばロマーネで意味がnovelsになってしまうようだし(Google翻訳調べ)。ついでにスペインのフラメンコで花開いたロマの人たちはヒターノ(gitano)と言われ、そっち方面からフランスに入ってきた人たちはジタン(gitan)と言われて、ミュゼットやジプシースウィングの文化を開いた北部系(フランスからベルギー、オランダ方面)のマヌーシュと呼ばれるロマの人たちとは区別されるようです。では次は典型的なジャズ・マヌーシュを聴いてください。これもロマーヌの演奏で曲は「Swing
98」。
もはやミュゼットではありませんが、曲も演奏も素敵ですね。最後にもう一曲、これもロマーヌの魅力を味わうことができます。ただちょっと音量レベルが小さいのでボリュームを上げて聴いてみてください。ゴキゲンですよ。曲はどこか昔懐かしい「ドナウ河のさざなみ」。