おはよう by X10
朝起きて台所に行ったらこの景色。向こうから「おはよう」と挨拶された気分になったので急いでカメラを取りに部屋まで戻って、大慌てでこれを撮った。グズグズしていると挨拶が終わってしまうのは風景写真の場合と同じだ。ちょっと迷ったのは壁からぶら下がっている道具類だけをアップで撮るか、周りの雑然とした流し台の様子も取り入れるかだったのだけど、ここは状況も入れ込んだほうが良いと考えて引き気味で撮ることにした。トイカメラフィルターなので周辺は光量不足の影に半分隠れるしね。
こういう風に景色の方から問いかけてくることがたまにある。そういう場合は大抵カメラは側になくて、急いでカメラを取りに行ったり、慌ててバッグから出したりすることになる。最初から何かを撮るつもりでカメラを持ってブラブラしている時に、先方から合図されることはまず無い。不思議なものだ。
景色でも静物でも同じ瞬間というのはなかなか続かないと以前にも書いたが、これが実際に動く相手だとますます時間の余裕は無くて、本当に一瞬の勝負となる。
お気に入りのX10はカメラのジャンルでいうとコンデジに当たるのだけど、描写という点ではデジイチに引けを取らないと思っているが、大きく引けを取るのはこの瞬時の対応性だ。つまりそれは電源を入れてからの起動時間であり、シャッターのタイムラグのことだ。特にシャッターのタイムラグは一瞬を捉えるには大きな弱点でもある。ここぞと思った瞬間にシャッターを押しても、写っているのはその一瞬後の景色だものなあ。ペンタックスも速射性能は弱かったが、コンデジにいたっては弱いなんてものじゃなく、遅い、だものなあ。