by X10
近くのホールで高校の写真展をやっていた。どこの高校だろうと見たら近畿高等学校とある。そんな学校あったっけ?と思いつつ入り口でパンフレットを貰ったら、近畿地区2府8県から選抜された総合文化祭が三重県内のあちこちの会場で行われているのだということを知った。しかしそんな合同の発表会があるとは知らなかった。
というわけでこのホールでは2府8県の高校生から選抜された写真作品が展示されている。高校生なので子供の作品ということでもなく、充分に鑑賞に耐えるものばかりだ。特にクローズアップの技術的な腕は相当なものだけど、やっぱり高校生ならではという作品が観たい。
そういう意味ではモノクロの組写真「学校の風景」(宇治山田高、竹内楽奈)や同級生の顔を近距離で撮った「ねえ」(米子西高、相見雛)、モジリアーニみたいな似顔絵とバッグを並べた「相似」(福井県立高志高、岸啓太郎)、あとまるでブレッソンのような趣を感じさせる「京都駅夕刻」(龍谷大付属平安高、平井菜摘)が印象に残った。
ほかにも上手い作品は多いのだけど、どこか老成した眼というか、大人の世界の優秀作品に似せたような作品や、レンズの画角に頼ったようなもの、あるいは被写体そのものが頼りになるという作品が多かった。やっぱり撮る側の表現という意味での作品が観たい。それも10代ならではの息吹や勢いを感じさせてくれればなあ。・・・
てなことを45年前の若者は思うのだった。