with KP
なにか山岳小説が読みたい。ネットの書評によるとどうやら「北壁の死闘」が面白そうだ。でも電子ブックでは出ていないので諦めて代わりに新田次郎の「八ヶ岳開山」を再読することにした。というハナシを8月に書いた。長編の「八ヶ岳開山」はこれが多分3度めの読書だと思うが面白く読了した。
電子ブックは諦めるとして、なにか残っている文庫本から読もうかな、やっぱり三島由紀夫かな、長編なら「金閣寺」か「仮面の告白」かなと思いながら本棚の奥をごそごそとやっていたら、なんと「北壁の死闘」が出てきた。ありゃりゃ〜、これも既に読んだ本だったのだ。
という訳で再び、いやひょっとするとこれも3たびになるかもなんだけど、また読み始め、それが先程読了した。う〜む、同じ山岳小説とはいえ新田次郎などとは違って冒険的娯楽要素の多い小説なのだけど、まるで映画かと思えるようなドラマチックな描写の連続で、しかもこれは実話を元に書かれているというのでまたビックリ。
この話しを読みながらGoogle Earthでアイガー北壁を立体に描写させてシュペングラーが登ったルートを辿ると話のリアルさがまた一段と増してくる。それとこんな急勾配の山体をくり抜いて山岳鉄道が走っているなんて驚きである。
ちなみにこのユングフラウ鉄道は19世紀末に建設が始まり1912年には開通している。日本の最大傾斜の3倍もある急勾配で250パーミル(距離1000mで250m登る)、しかもそれがアイガーをくり抜いたトンネルである。うむむむむ、実際に行ってみたくなってきた。