林檎 with KP
スーパーにリンゴがたくさん出回るようになってきた。今は一年中出回っているような印象もあるが、それでもこの時期になると種類も量も増えて秋の訪れを実感させる。
実感といえば、今朝はいきなり爽やかな陽気が窓から入ってきた。というか昨日まで続いた高温多湿の真夏日が異常で、今日はこの時期らしい普通の残暑、普通の夏日で特別、秋らしいというわけでもない。明日の朝はさらに秋らしさを感じるでしょうということだ。窓は閉めて寝たほうがいいのかな。
今日は木曜日なので恒例の図書館でフランス語の自習。ところが今日は自習を始めてまもなく猛烈な睡魔が来襲。寝るわけじゃないけど起きてもいられないというような半覚醒状態で30分ほども過ごしてしまった。これも大陸性高気圧がやってきたせいだろうか。
昨日から読み始めた「浮雲」はやっぱり大層面白く、全部で468ページ中の376ページまでを一気に読んでしまった。たぶん今日中には読了しそうだ。ハナシは言ってしまえばウジウジした男女の腐れ縁のようなものなんだけど、戦後の敗戦に伴う虚無感を背景に、いっときの熱情が過ぎ去ってしまった後の残り火のような男女関係の心理描写を丹念に描いているのは、やはり作者・林芙美子自身の体験が説得力を生み出しているのだと思う。
となるとこの作品の背景そのものに焦点を当てた桐野夏生の「ナニカアル」も興味深いではないか。といってもこれも既に一度は読んだはずなのだけど、「浮雲」と立て続けに読むのはこれが初めてになるので、以前とはまた違った感想を持てるかもしれないと期待している。