*** テキトー日記 (99/10/08) ***

LPファイル化計画(2)

翌朝、昨夜の続きを始める。さてとにかくこれで鳴ることは鳴るのだから、あとは録音である。ん? いったいどうやってこれを録音するのだ?

テキトーにパソコンのメニューを眺めてみたら、プログラム→アクセサリー→エンターテイメント→サウンド・レコーダーというのがあったから、これでいいのかと思い動かしてみる。がしかし録音状態には成るものの、なにも録音されずしかも最長でも30秒くらいまでしかサポートしていないみたいなのだ。

確か以前使っていたAptiva君(IBMのパソコン)にはなんだかオーディオラックみたいなソフトがあったなあと思いだし、付録CDからそいつだけをインストールする。ふむふむ、DATレコーダーというのがあって入力もCD、マイク、ラインと切り替えられる。おまけにWAVエディターまで付いているぞ。わははは、こりゃやったね。

ところ〜が、なんどやってみても録音できない。正確には無音の録音データが出来てしまう。何故だ?あれこれやっているうちにスピーカーから再生音そのものが流れてこなくなった。う〜〜ん、パソコンだなあと妙なことに納得したりして。いいや、納得していてはエケナイ。しかし何故音が出なくなったのかは原因不明。をいをい、とばかりにまたパソコンの裏に手を廻して入力ジャックを触っていたら急に音が出た。わはははは、相当な安物カードですぜい、こいつ。音質は思ったほど悪くはないんだけど、こういう接続部分の接触が相当に甘い。きょう日のチープなラジカセ以下であると言わせてもらおう。チップそのものはYAMAHAのを使ってるんだけどね。ここまでやった後、来客にお仕事にと続いたので、いったんお昼にする。もう2時半だもの。

Art Farmer ”Modern Art”仕切り直しはアート・ファーマーのヒット作「モダン・アート」。しかしいけませんねえ。もうレコードを聴けるというのが嬉しくて懐かしくて、ついただ聴き惚れてしまう。目的を思い出し、聴きながらもう一度ステレオラックみたいな絵のソフトを立ち上げる。しかしやはり無音しか録音しない。

コントロール→マルチメディア→オーディオでプロパティを見ると、録音レベルのスライダーが0の位置になっている。そこでこいつをあげてやる。もう一度録音してみると、わわわ! 録音レベルメーターが真っ赤ッ赤を示しっぱなしだ。メーターを見ながら適当と思われる位置にまでスライダーを下げる。結局半分以下1/3程度のところに落ち着いたのだけど、これってレコードプレーヤーの出力レベルが高いってこと?

一曲目の”Mox Nix”だけ録音して再生してみる。ん?動いているし画面上のレベルメーターも振れているんだけど、またしても無音だぞ。あっちっこち覗いてみたら結局サウンドコントローラーのWAV出力だけにミュートしてあったのが原因だった。誰だ、んなことしたのは、まったく。(多分ボクだ)

さて目出度くMoxNix.wavというファイルが作れました。録音条件は「Stereo、44.1Khz、16bit」。これで4’39”の曲を録ると48.162Mというファイルサイズになりました。げ!デカいな。ここで先を急がずにまずはプレイバックとまいりましょう。再生はいくつかのソフトで出来ますが、今日のところはさっき活躍してくれたAptiva君の付録ソフト”Audio Station”にお願いしましょう。ま、どうせサウンドカードは同じなんだからね。

ほほお〜〜、結構イケる音じゃん。どうせ純粋なオーディオとは思っていないのだからこれでもう上等上等。イケるイケる。だいたい再生自体がこんなミニスピーカーだしね。

懐かし〜って感じするよね。それではいよいよMP3というファイル化計画最終段階に入ります。先日どこかで拾ってきたフリーのMP3エンコーダー。これはコマンド入力なのでDos画面を呼び出し、いちいちコマンドを手で入力しなければいけません。でもこういう作業はどこか懐かしくて、今のところはあんまし嫌じゃないのね。だいたいマウスなんてものわ〜、っとやめときますね。

ええ〜、見事に(ってことも無いんだけどさ)WAV→MP3の変換処理が始まりました。このMpegつー方式はCPUの依存が高いんだそうで、つってもそれは再生の時のことだと思うんですが、ま、参考までにボクの自作PCちゃん(ペンティアムU 300M)でこの変換処理作業は、、だいたい10%終えるのに35秒くらい掛かっていました。ということは4分半の曲を変換するのに6分近く掛かるってことですね。

さ〜て、お待たせいたしました。やっと本来の目的であるMP3ファイルが誕生いたしました。では早速これを聴いてみましょう。再生プレーヤーもいろいろありますが、本日はRealPlayer君の登場です。どうぞ! わーーぱちぱちぱち。

最初の一瞬、音というかサウンドの雰囲気がさっきまでのWAVファイルとは違うと思いました。思いましたが、演奏が始まってしまうともうそんなことはどうでも良く、気持ちよく聴くことができました。ご丁寧にレコード盤のわずかなスクラッチノイズまで再現してくれちゃってます。う〜みゅ、WAVエディターの上手な遣い手になる必要があるかもね。あ、ついでですがこのエディター、録音内容をグラフィックで表現してくれて、いろいろ加工することにも対応してくれるみたいですが、いかんせん、なにをどうすればいいのかが判らないので結局スルーパスでした。

でこのmp3になったファイルは評判通りで約1/10のサイズでした。元が48.162M、mp3のサイズは4.369M。48Mが4Mですからこれは立派な圧縮方法ですねえ。それから音質云々で言うと、なんの音がどう悪いという感じではなくて、レコードがCDになった時に感じたあの余韻の違いというか、響きの雰囲気の違いというか、奥行き感が薄くなったというか、そんな感じの違いです。重厚な再生音を求める訳じゃないのなら、これって結構使えそうです。というか遊べそうです。

PS. とここまで一気にレポートしたのですが、後から落ち着いてもう一度WAVファイルでの演奏とMP3での演奏を聴き比べてみましたところ、う〜ん、やっぱり確実にMP3の音質は悪いなあ。それからスクラッチやヒスノイズみたいなのが却って強調されて残るのも嫌だなあ。ラッパの艶やかさとかサックスの音の余韻みたいなのがバッサリと切り落とされているような感じがします。とにかく中身(演奏)を聴きたいという場合だったらこれでも上等なんでしょうけどねえ、何度も聴き直したく音かなあ?これ?

PS2. 圧縮のアルゴリズムみたいなものは未だ改善改良の余地もあるみたいなので、ぜひ今後に期待しつつ、、んでもボクはLPが聴けるようになったのでしゃーわせ。

つづく

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