*** テキトー日記 (99/12/13) ***

300円のミニスカート

ここの駅前商店街も全国同様に衰退してきていて、路面店舗がシャッターを降ろしたままというところも増えてきた。しかし先日久しぶりに一軒が新規にオープンすることになった。まだ内装工事中の段階の時に「あのぉ、ここは何屋さんができるのですか?」と尋ねたんだけど、その時は「すみません、まだ言えないんですよぉ」ということだった。なんで言えないのか、さっぱり分からないんだけど、その店舗がオープンした。

店名はボカしてあるよんそしたらその店舗というのは100円ショップならぬ、300円ショップということだった。開店記念セールとしてオーブントースター300円なんてのもあったらしいが、開店日の午後にはこうした目玉商品は全て売りきれ。ボクも覗いてみたんだけどこれといって欲しいものは無かったんだけど、黒いミニスカートが山積になっていて、これが300円というのにはちょっと驚いた。

ま、直接は関係ないんだけど少なくとも衣料品ではあるので多少なりとも気にはなる。300円ねえ〜〜。昔、ボクがまだ横浜の大きな婦人服チェーン店に勤めていた頃、バーゲン用の目玉商品獲得のために商社へ出向いたことがあった。多分倒産企業の商品だったと思うけど、いろいろな服がぎゅうぎゅうに詰まったダンボールが一箱いくら、パイプに掛かった商品が一列いくらてな調子で、後でマシな商品だけをテキトーなバーゲン価格にしたら、残りは捨ててもいいような計算上の収支となった。当時は台湾からのバイヤーも多く、日本の衣料品メーカーの周りにはバッタ屋とか金融流れの商品というのが結構あった。某ブランドでは自社ブランドイメージを守るためにトラックで持ち出して全て焼いたとか、タグを全部外して韓国で売ったら、いつの間にかタグが付いて日本国内のバーゲン会場に出まわっていたとか、いろいろキナ臭いハナシもあった。

考えてみるとボクもこの業界に既に25年もいることになるのだが、いろいろウラも見てきたなあ。山積の300円のミニスカートを見て、ふとそんなことを思った。

つづく

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