*** テキトー日記 (2000/01/16) ***

オペラ鑑賞

パンフレット表紙

生まれて初めてのオペラ鑑賞に出かけた。プラハ国立歌劇場が演じるオペレッタ「こうもり」。歌劇場が演じるというのも変な言い方だが、これは主役のオペラ歌手以外にもプラハ国立歌劇場合唱団がその他の出演を演じ、プラハ国立歌劇場バレエ団が踊り、プラハ国立歌劇場管弦楽団がオーケストラ・ピットにて演奏するという、つまりはプラハ国立歌劇場が引っ越してきたという寸法なのだ。

日本に来たのはこれで三度目らしいが、もちろんボクには初めてのことなので、ちゃんとドレスアップしてタキシードで出かけた。おまけにタキシードのパンツはこの日のために間に合わせたハイウェストタイプ。カマーバンドというのもちょっと飽きてきてたから。お連れの女性にもドレスを着てもらってエスコート役を楽しむ。

こういう場でドレスアップするというのは、なにも自分達が目立ちたいというばかりではなくて、本来は舞台の上の人達に対する賞賛の意を表すという意味もあるのだ。だからドレスアップするのは当然なのだが、セーター着ている普段着程度の若い人なんかを見るとちょっと情けない。もっとも女性は割合いお洒落してきているのだが男はダメだねえ。タキシードは1000人以上いる観客の中でボクともう一人の年配の方だけでした。でも休憩時間中だったけどタキシード着て壁にもたれて立っていたのはカッコ悪いなあ。姿勢も大事ですからちゃんと胸を張って両足で立っていてほしかったなあ。

全三幕なので途中で20分の休憩が2回入るのですが、せっかくのロビーでの飲み物サービス(有料)なのに、並んだボク達の時にはグラスワインが売りきれというのも情けないよなあ。ワインぐらい余るほど沢山用意しておけばいいのだよ。>三重県総合文化センター

さて舞台ですが、オペレッタというのはお芝居の台詞があって歌があるという形式なのだそうです。全部歌でやってしまうのがオペラ。でオペレッタの本場はハンガリーらしいのですが、この「こうもり」はヨハン・シュトラウスによるウィーンのもの。したがって言葉はドイツ語、音楽はウィンナー・ワルツかアップテンポのポルカというスタイル。観客には舞台左右に立てられた電光掲示板で日本語が流れます。しかし舞台の真中で歌っているのに歌詞の内容を知るためには舞台左右のどちらかの掲示板を見なければならず、最初の内はちょっと慣れないのでとまどってしまいました。途中からは慣れましたけどね。

主役クラスのメラニー・ホリデイという歌姫がお転婆な小間使いの役で出ていましたが、ロビーでは彼女のCDも売ってました。確かに人気のありそうな生き生きした感じの美しい人でした。舞台の設定は1870年代、お金持ちのパーティで大勢の男女が着飾って出てくるのですが、肩出しドレスの本場というのはスゴいもので、どうやったらあんなに肩や胸の上部を露出しつつ、ずり落ちないでいられるのだろう?という洋服屋ならではの興味も持ちました。あれは絶対なにか秘密のずり落ちない仕掛けがあるね。

で考えてみれば去年のお正月からというもの、ボクにとって一月はウィンナー・ワルツを聴くのが慣習となってきたようです。でも確かに至福のハッピーな気分に浸れますね。合唱団によるサービス曲の「歳の始めに〜」も美しいサウンドでした。が、ご一緒にと言われても2番の歌詞など知らないんだけど、あなた知ってますぅ?

つづく

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