*** テキトー日記 ***

(2000/10/20)

オペラの季節

が、やってきましたねえ。といっても個人的には今度がまだ二回目ですけど。

てな訳で最近、急速に受け持ちテリトリーを広げているボクでありましたが、今回はハンガリー国立歌劇団によるオペラ「蝶々夫人」全2幕2場。

参考写真・蝶々夫人

前回はウィーンのワルツ王、ヨハン・シュトラウスのオペレッタ「こうもり」でしたが、今回はイタリア・オペラの雄、プッチーニのオペラであります。

でこのオペラとオペレッタはどう違うのか?なんてのをお友達と意見交換などしていたのですが、どうやら細かい台詞のいちいちにまでメロディが付いているのがオペラで、歌と歌との間に普通のお芝居のように台詞が入るのがオペレッタということのようです。オペレッタがアメリカに入ってミュージカルとなったそうですから、なるほどネという感じであります。

この「蝶々夫人」には随所に日本のメロディが仕込まれている管弦楽なのですが、作曲者のプッチーニさんは日本に来たことがないのに、こういう異国情緒の雰囲気を演出できるものなのですねえ。ま、よく考えてみればボクらがラテン演るのと同じことなんですけどね。

今回、イタリア・オペラの真髄というか、特徴というかが判った気がしています。確かにこれはドイツ・オペラなどではない、イタリア独特の音楽的な展開を感じます。それはあのカンツォーネなどとも共通する、あの感じです。

しかし、このオペラ「蝶々夫人」ですが、芝居のストーリーとしては非常に下世話な週刊誌ネタ的、奥様向けワイドショー的、男女色恋的、アメリカ人身勝手よね的、俗世間ネタであります。現に観劇の後、入ったビストロではやはりオペラ帰りと思しき女性二人連れが、入ってくるなりいきなり「あのピンカートンって男はアタマにくるわね」とか話していました。そりゃそーでしょうなあ。貴女の憤りはよく判りますです、はい。

それから舞台のセットは休憩をはさんでも一切変更が無いのですが、このセットがなかなかよく出来ていまして、抽象的に日本の家屋や庭をよく表していると思いました。○です、マル。

あとはオペラではありますが、交響楽団がなかなか素晴らしかったですね。ハンガリー国立歌劇場管弦楽団。わざと小さい声でハーモニーする合唱団の場面も良かったです。張り上げるばかりが能じゃないものねえ。