*** テキトー日記 ***

(2002/02/09)

無之以為用。

こいつはゴキゲンですぜい!

英語のTaoから翻訳されたもの

最近は図書館も行く。市立図書館で発見したのがこの本。タオだ。タオイズムだ。老荘思想といきなり思わないでほしい。いや確かにそうなのだが、この場合、荘氏はチョト脇に置いて、ここは元祖の老子だ。

老子の唱えた道教の骨子を成す”道(タオ)”が、その後ヨーロッパに渡り、論理学哲学などを経た後に、現代に再生されたものをタオイズムという。それなのだ。

でタイトルの意味は第11章、ええい全文掲載だ。

第11章「空っぽ」こそ役に立つ

遊園地の

大きな観覧車を想像してくれたまえ

沢山のスポークが

輪の中心の轂(こしき)から出ているが

この中心の轂は空っぽだ。だからそれは

数々のスポークを受けとめ、

大きな観覧車を動かす軸になっている。

 

粘土をこねくって

ひとつの器をつくるんだが、

器は、かならず

中がくられて空(うつろ)になっている。

この空の部分があってはじめて

器は役に立つ。

中がつまっていたら

何の役にも立ちやしない。

 

同じように、

どの家にも部屋があって

その部屋は、うつろな空間だ。

もし部屋が空でなくて

ぎっしりつまっていたら

まるっきり使いものにならん。

うつろで空いていること、

それが家の有用性なのだ。

 

これで分かるように

私たちは物が役立つと思うけれど

じつは物の内側の、

何もない虚のスペースこそ、

本当に役に立っているのだ。

うむむむ、気に入ったぞ。最後のフレーズは

【無之以為用。】

英語では

【And by the non-existance of things we are served.】

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