英語のTaoから翻訳されたもの
最近は図書館も行く。市立図書館で発見したのがこの本。タオだ。タオイズムだ。老荘思想といきなり思わないでほしい。いや確かにそうなのだが、この場合、荘氏はチョト脇に置いて、ここは元祖の老子だ。
老子の唱えた道教の骨子を成す”道(タオ)”が、その後ヨーロッパに渡り、論理学哲学などを経た後に、現代に再生されたものをタオイズムという。それなのだ。
でタイトルの意味は第11章、ええい全文掲載だ。
第11章「空っぽ」こそ役に立つ
遊園地の
大きな観覧車を想像してくれたまえ
沢山のスポークが
輪の中心の轂(こしき)から出ているが
この中心の轂は空っぽだ。だからそれは
数々のスポークを受けとめ、
大きな観覧車を動かす軸になっている。
粘土をこねくって
ひとつの器をつくるんだが、
器は、かならず
中がくられて空(うつろ)になっている。
この空の部分があってはじめて
器は役に立つ。
中がつまっていたら
何の役にも立ちやしない。
同じように、
どの家にも部屋があって
その部屋は、うつろな空間だ。
もし部屋が空でなくて
ぎっしりつまっていたら
まるっきり使いものにならん。
うつろで空いていること、
それが家の有用性なのだ。
これで分かるように
私たちは物が役立つと思うけれど
じつは物の内側の、
何もない虚のスペースこそ、
本当に役に立っているのだ。 |
うむむむ、気に入ったぞ。最後のフレーズは
【無之以為用。】
英語では
【And by the non-existance of things we are served.】