ボクのもっとも好きな写真家はこのヘルムート・ニュートンである。1920年生まれだから現在82歳、でもこのような現役というか、色気ムンムンの写真を、それもなるべくスキャンダラスな演出をほどこして見せてくれる。
もともとファッション写真家であり今も昔も基本的には商業写真家なのだが、でもカッコいいのだ。めちゃくちゃカッコいいのだ。女はどんどん肌を見せ脚を見せ、ますます裸になるのだが、画面に絡む男たちといえば旧ナチスの軍服だったり、名家に仕えた給仕姿だったり、あるいは背広上下に革手袋に純毛のオーヴァーコオトだったりするのだ。うむむむむ、言っていてもラチがあかぬ。ええい知ったことか。たとえばだけど、
これは全く同じポーズで着衣の写真があり、その隣りに掲げられていたもので実際のプリントは身長ほどもあろうかと思うほど大きなものだった。
という訳で、この日は大阪梅田の大丸百貨店の15階、大丸ミュージアムで行われていたヘルムート・ニュートン展を観に行って来た。例の30万円近くする巨大な、書見台つきの写真集「SUMO」も実物が置いてあった。