ジャズライブで有名なカジュアルバー「ハリーズ」
シンガポールはバンドマン天国です。決してアーティスティックな指向ではありません。あくまでミュージック・エンターテイメントとして、なのですが、しかしそれにしても、どこもかしこも生バンドなのです。例えば今回泊まったホテル内に限っても、
*ランチタイムのブッフェでは英国顔のジェントルマンがタキシードでグランドピアノをソロしてくれます。
*午後のアフターヌーン・ティでは中国系の顔立ちのキリリと美しいお嬢さんがグランドハープで、お馴染みのスタンダードソングなどを聴かせてくれます。
*夜のラウンジのバータイムでは別のピアノを昼間とは違う人がゴキゲンなウッドベースとデュオでジャズってます。
町に出ればバー・ハリーズは月曜のアマチュア・ナイトで、この日はシンガポール国際大学フルバンドからの選抜メンバーによるビッグバンド(写真)。
有名なボート・キーからクラーク・キーの一帯ではあちこちから生バンド生ボーカルの音が聞こえてくる。川沿いには男女のポップスデュオがオープンエアのカフェで歌っているが。聴きたければ橋の上からでも充分良く聞こえちゃう。
バーをはしごして、これも有名なサマセット・バーに行ってみればこちらはヴェテランのピアノトリオをバックにスィンギーでソウルフルな女性シンガーのショーをやっている。しかしショーといってもあくまでバーでのミュージック・エンターテイメントであって別段ミュージックチャージが要る訳ではない。このピアノトリオは実力派だった。なにしろ2ndステージのオープニングが”処女航海”で歌前の2曲目が”フリーダムジャズダンス”なのにはブッたまげた。こんなのバーで演るんだからスゴい。
イタ飯食いに行けば生ギター抱えたオッサン二人連れのミュージック・サービスがあったりするんだが、これがまたメチャクチャ上手い。声もいい。アットホームな雰囲気でお客と声を掛け合いながら演ったりしている。
極めつけは最後の日、帰りの便を待つ空港喫茶コーナーでもこんな渋いミュージシャンがジャズっていたりする。
いやぁ、バンドマンで食っていきたかったらシンガポールのほうが絶対にシゴトは多いと思いますが、そこのバンド経験者の貴方、いかがですか?