自転車好きにはお馴染みのアニメに「茄子・アンダルシアの夏」という作品がある。ヨーロッパの三大自転車競技といえばフランスで行われるツール・ド・フランスとイタリアでのジロ・デ・イタリア、そしてスペインを舞台にしたブエルタ・エスパーニャがあるが、このアニメはそのブエルタ・エスパーニャを扱った作品だ。
ここで案外重要な役目を果たしているのがエンディングに使われる茄子のアサディジョ漬け。ところが日本ではこの映画に出てくるような小型の茄子が手に入らない上にアサディジョ漬けとはいったいどんなものなんだろう?と推理がやりとりされている。たぶんこうではないか?という想像のレシピまで出ている。映画ではアンダルシア名物というようなことを言っていたので今回のスペイン旅行ではアンダルシアに入る前に添乗員氏を通じて地元のガイドさんやレストランなどで情報を探してもらった。
そしたらこれはアンダルシア名物なのではなくて、むしろその手前のカスティーヤ・ラマンチャ州の名物だということが分かった。これはマドリッドとアンダルシア地方の間に広がる広大な乾いた台地の地方のことでドン・キホーテ産出の場所だ。そこの名物ならばアンダルシアで探すよりもむしろ大都会のマドリッドで探す方が手に入れる確率が高いと踏んでマドリッド市内のスーパーマーケットに探しに出かけた。
手がかりは「Berenjenas de vinagre」つまり茄子の酢漬けを探す。ちなみに茄子はスペイン語でもベレンヘナスという。ひょっとしたら茄子は外来語だったのか?スーパーの棚で缶詰を見ていたらBerenjenasという字が目に入った。おまけに写真があのアニメのシーンに登場してくる茄子と同じではないか!
即座にこれを買いました。いやぁ嬉しい!自分用とお土産用に2つ買いました。そして夜も外出予定の無い今夜、これを赤ワインとともに頂きました。これが今日の写真。
ただしアニメでは皮付きのままパクリとやっていましたが、あれはちょっとウソです。皮は厚くて硬くて美味しくない。切って食べましたが皮さえついてなければ、つまり皮を先に剥いておけばパクリとやることも可能でした。味の方ですが、スパイスの効いたワインビネガーで漬け込んだ小型の茄子、といったものです。簡単に言えば茄子のピクルスみたいなものでした。
皮は硬いよ