*** テキトー絵日記 ***

(2007/01/24)

ピンボケの効用

これはピンボケではない

50mmレンズをデジイチに付けて75mm相当の画角で日常をスナップするのに段々慣れてきた。マニュアル操作での撮影も面白くなってきた。

オートフォーカスだとどんな場合でもいちいちピントを合わせようとカメラが勝手に努力する。それはいいのだけど、オートフォーカスモードの場合はピントが合わないとカメラのシャッターが切れないのだ。おまけにペンタックスは合焦速度が決して速くはない。特に先代までのist DSではハッキリ言って遅い。(最新のK10Dではだいぶ改善されているらしい。)

そうすると相手が動くものや街頭などでのとっさのスナップには、少なくともオートフォーカスで利用する分にはカメラの自動合焦を待つ間イライラさせられることもあったし、シャッターチャンスを見逃すこともしばしばあった。ところがこれがマニュアルモードでレンズの被写界深度を利用したやり方だとバシャバシャと思ったようにシャッターが切れる。これはなかなかストレスフリーで気持ちが良い。

ところで今日たまたま見た雑誌の対談グラビアにはインタビュアーが撮った女優の写真が出ていたのだけど、これが見事なピンボケ。あれ?と思ってよくよく見てみたらかなりの前ピンの写真になっている。そこでようやくこれはピンボケではなくて、そういう写真表現なのだと気がついた。例えばアラーキーがよくやる水平線をわざと傾けるようなものだろう。つまりわざとピントを外してボケた写真を使うわけだ。そしてそれを撮影者の心象風景として主張するのだね。

でも妙に心に残るグラビア写真だった。ピンボケもわざと使うのなら表現技法の一つと言えそうだ。

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