昨日とは打って変わって曇天の日曜日。午前中は年に一度しかない粗大ごみの日で、町内ごとに決められた集積所までクルマやら台車やらで不要になったベッドやマットレスやらを運ぶ。集積所まで行くと待機していたシルバーの人たちがサササッと手分けして荷物を降ろし片付けてくれる。
そのあとで先日からハマっているフレデリック・フォーサイスの最後の小説「イコン」の下巻を、自室のベッドに脚を掛け椅子に座って読んでいた。12時も過ぎて、そろそろお昼にしようかなあ、今日はスパゲッティでも茹でようかなと思いつつも小説が面白くて止められないでいた。12時15分過ぎのことだ。
外でなにかがドンという音を立てた。ん?と思ったらユサユサと小さく揺れた。地震だなと思った。けれどほんの小さな揺れだったので今のは本当に地震だったのかな?何か確かに揺れたという証拠はないかと周りで揺れるものを探したが見当たらなかった。なにか落ち着かないものの、特に揺れた証拠もないのでそのまま小説に目を戻した。文章を読んでいると近所の犬がワンワンと鳴き続けているのに気が付いた。んんん?これは次に大きな揺れがくる前触れじゃないのか?と思ったらゆさゆさゆさと久しぶりに大きな揺れがきた。
テレビをつけたらちょうどテロップに地震速報が流れるところだった。震源は三重県中部で亀山が震度5強、津が震度5弱、松阪や伊勢は震度4ということだった。ひょっとするとあの最初に感じたわずかな揺れが本震を予知するというP波だったのかな?
その後も本を読み続け、412ページの下巻を読み終わって外を見たら雲が切れて日が差していた。青空も戻りかけているが時間はというと、ああ、とうとうお昼を食べ損ねたなあ。