あおり撮影というテクニックがある。建築写真などで垂直線をまっすぐに表現するために使われたりするのが本来の使い方で、通常は蛇腹のついた大型のカメラで行う。もっとも最近はデジタル処理でほとんど同様のことができるので一眼レフでも建築写真は可能だ。
そのあおり撮影のテクニックを逆手にとって普通の風景などをわざと歪ませたり滲ませたりアウトフォーカスにもっていったりするという表現方法が、最近アートシーンを中心にして人気が出ている。実際にはロシアや旧東側のチープなトイカメラを使ったり、トイカメラ風のフィルターレンズを使ったり、ピンホールカメラを使ったりする。もちろんそれぞれに長所もあれば短所もあるが、デジタルカメラによく合うというものは無かった。
で思いついたのが、レンズの光軸をずらせばなんらかのそれらしい効果は得られるのだから、レンズをカメラに正しく装着させないで撮るという試みだ。早速やってみたのが今日の写真。画面左がまだまともな画像で、そこから右へ行くにしたがって大きく像が流れている。
これは28mmレンズをカメラ本体に対して少し斜めになるように手持ちで押し当てながら撮った写真だ。う〜ん、これは面白い世界が待ってるかもしれない。実はそういう人のためにLensbabyというトイカメラ風のあおり撮影が出来るレンズが出ている。しかもデジイチにこそピッタリの面白効果レンズともいえる。困ったなあ、またしても物欲がうずいてくるじゃないか。。。。でもなあ、こういうゲテモノ、邪道、お遊び、はすぐに飽きてしまうような気もするしなあ、、、。