こういうブツ撮りの場合は自分の狙いというかセンスがモロに出る。ライティングや構図なども一目瞭然なので、何をどう撮るかというそもそものアイデアが一番重要だ。
レンズベビーは、その狙いもユニークなことながら、商品というか製品としても他の交換レンズなどの光学製品とは違いがある。こういうのをキッチュと言っていいのかな?チープなんだけどお洒落なんだな。これはレンズの入っていた化粧箱にも通じるハナシで、カメラメーカー各社も少しはこのデザイン志向を見習って欲しいくらいだ。
今日は時間が出来たので久しぶりに本屋で雑誌を立ち読みしていた。本当は「ガンジス河でバタフライ」という本を探したのだけど見つからなかった。でまあそれならと写真やカメラ関係の雑誌などをパラパラやってたのだけど、圧倒的に多いのが精密道具としてのカメラを志向するもので、これはこの年末カメラを選ぶならこの一台、てな特集が多い。でもそれだと当然、中身はスペック競争みたいな記事になっていて読んでも全然面白くない。
これに対して撮影者主体の立場を取る雑誌もあって、これには撮影ノウハウを売りにした教則的なものと、いかに自分の今の気分を絵にするかというアート系のものとに分かれる。前者だと例えば冬の景色はこのようにして撮りましょうとか、女の子はこういう風に撮るとグラビアみたいになるよとかいうテクニック中心の記事になる。後者だとこういうノウハウやメカのハナシは全然無くて、代わりに誰かが撮ってきた気分中心の絵が並んでいるだけの場合が多い。しかも色調が独特でなんだか小さく自己完結してるようにも見える。
結局ボクが見たい写真や読みたい記事は全然なくてそのまま帰ってきた。昨日も書いたJPGmagでときどき出会う素晴らしい写真を観てる方がボクにはよっぽど向いていることが分かった。