次期アメリカ大統領に当選したオバマさんは演説が上手いという。そこで勝利演説を日本語で読んでみたら、原文を直接読みたくなった。次期大統領が広く国民に語りかけるスタイルなのだから、演説はそんなに難しい語句や言い回しは使わないだろうし、だいいちあれだけ国民を熱狂させる演説とはどんなものか興味がある。
勝利演説の英文はこれ。http://www.asahi.com/international/president/obama/TKY200811060137.html
対応する日本語文のほうはこちら。http://www.asahi.com/special/plus/TKY200811050346.html
案の定、難しい言い回しはほとんどない。でもだからといって稚拙な文章ということは全く無く、なるほど、こういう内容をメディアで本人が熱く語れば聴衆は盛り上がるだろうと思う。しかしそれにしてもじつに上手に幅広い層に訴えている。内容も理想主義的過ぎず、現状を認め実直なものとなっている。そしてこの状況を乗り切るのは難しいだろうが、過去我々が乗り越えてきたようにこの難局も必ず乗り切れると訴える。YES,
WE CAN!だ。ん〜〜、こりゃ盛り上がるわなあ。
国民に人気のあるリーダーといえばキューバのフィデル・カストロもその一人だけど、彼が元気だった頃の演説は実に数時間に及ぶことが何度もあったという。キューバは社会主義ではあるけれど、それは反アメリカ反資本主義の路線を選択したという意味であって、決して恐怖政治体制なんかではないから、演説でそれだけ本人がノってくるということは、その時の聴衆もカストロの言葉に酔っていたのではないかと思う。ひるがえって日本の政治家を考えると、、なにもそんな演説ばかりを重視する訳ではないけれど、もう少し言葉で魅了させる力があってもいいのじゃないかと思ったりする。