プールでいつも会うご老人が声を掛けてくださったので少しお話したのだけど、お年は85歳だそうで、ボクがすかさず「大正12年生まれですね」と返すとたいそう驚いて「生まれた年を正しく指摘されたのは初めてですわ」とおっしゃってた。「いやなに、ボクの父と同じだったので判っただけです」と返事をしたのだけど、それにしてもほぼ毎日いらっしゃっている。
「どのくらい泳がれますか?」と尋ねられたので「一応ノルマ1000Mで、それ以上はテキトーに遊んでます」と返したら「私は600Mです。やっぱり年の違いですかな。はははははは」とおっしゃる。85歳で毎日600M泳ぐというのは運動嫌いな父を持つボクとしては大変な驚きだ。
その父が今日の午後、病院を抜け出して家に帰ってきた。こう言ってはなんだけど、プールで会った同い年のご老人よりも断然若々しく元気に見えるのだけど、でもしかし父は病人なのだ。
暗くなる前に病院へ帰ったが、自分で運転して自分で入院生活に戻るその姿はどうしても病人に見えない。なんか不思議な気分だ。