*** テキトー絵日記 ***

2009/04/03

むしろ天寿かも

こっち側の進入路も好きな桜景色だ with FA50mm

今日病院へ行ったら看護士さんからちょっと不思議なハナシを聞いた。これだけ衰弱している父だけど一昨日の夜、つまりボクと母が病院からナースコールをもらった前の深夜。病室を巡回して部屋に入ったら、父が看護士さんに向かって「たかけんパパ(←ここは本名を名乗った部分)です。」と何度も繰り返したのだそうだ。看護士さんが「はいはい。たかけんパパ(←ここは本名を名乗った部分)さんですね、わかってますよ」と言うと、父が「もう結構です」とハッキリ言ったんだそうだ。え〜?もうほとんど喋れないはずなのに。

不思議と言うのは、翌朝の回診で先生が「これは病気の末期というより老衰の症状ですね。」ということだった。確かに昨夜以降は穏やかにひたすら眠っている。呼吸に合わせて微動しているパジャマの襟を見ていると、なんだか小さい子供が寝ているのを見守っているような気分になる。つまり今までの闘病という雰囲気は無くなって、最後の平安が部屋を満たしているような感じなのだ。

85歳、この数ヶ月は闘病で苦しんだが、ここ最後に至って不思議なことに病気の影響は影を潜め、天寿を全うしつつあるようだ。

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