今月はいくつか観たい映画あって、今夜はそのうちの一つ「幸せはシャンソニア劇場から」を観てきた。内容やキャストなどは公式サイトで見ていただくとして、簡単に言うと1936年のパリのとある劇場の再生にまつわる人間模様といったところ。これはボクの好きな要素に満ちている。
まず戦前のオハナシ、しかも場所がパリの下町。フランス語、ワルツ、アコーディオンの哀愁を帯びた音色、大人びた若い女、恋多き男たち、ショーの舞台と楽屋。うーん、いいねえ。映画を観終わってからもパリ〜♪巴里〜♪と思わず口ずさみながら映画館から帰ってきた。
家に帰ってきたら、ほぼ同じタイミングで、つまり今夜の10時前くらいに、テレビでこの映画館を経営する水野一家の様子が短い番組となって取り上げられていたと奥さんが言っていた。人口10万くらいの地方都市で個人経営の映画館を運営していくのは大変だと思う。
これはライブハウスなどにも通じることなのだけど、みんなもっとセッセとお出かけしなくちゃイケナイ。映画はDVDなんかで観るもんじゃない。映画は映画館で観よう。生演奏の音楽にももっと接する機会を持とう。書を捨て町に出よう。ってこれは1970年代の寺山修二が言っていたセリフだけど、今でも同じことが言えるな。もっとも今となっては書のほうも愛用されているとは思えないけど。