** テキトー絵日記 ***
2009/12/06

「沈まぬ太陽」やっと読了

デュエット with DA70mm

まるで小細工を施した写真のようだけど、これは全く演出なしの偶然に見かけた光景だ。欲を言えばもう少し水面に写るほうの紅葉がもっと色鮮やかだったら良かったのだけど、そんなに鏡のような水面ではなかったのが残念。

昨日が雨の土曜日だったので、お約束通り今日の日曜日は綺麗に晴れ上がった。午前中は少し風もあってポカポカ陽気とはいかなかったけど、それでも午後からは気温が上がってきた。お日様は偉大なり。

やっと話題の作品「沈まぬ太陽」を読了した。全部で5巻まである超大作だけどハナシとしては3つに分かれていて、まず最初の二冊が労組委員長として活躍した後に会社から疎まれて左遷されるという個人にまつわるハナシ。次に御巣鷹山の墜落事故のハナシ、最後の二冊がそれ以後の社内人事と政治化との癒着を描いているのだけど、ボクとしては最後のほうで描かれている企業内権力闘争の部分が一番面白かった。

作者の山崎豊子はこれを「事実を小説的に再構築したフィクション」であるとしているが、映画の封切に先立って日航社内報での反論記事や、現実に放漫経営の結果といわれている現在の会社存続の危機を考えれば、この小説で訴えている内容は個々の事例はともかくとしても、こういう傾向や体質がもたらしたものであるというのは間違いないような気がする。

しかしそれにしても金や利権に群がる内情というのはおぞましいね。権力の中枢って大なり小なりこんなもんなんだろうなあ、、、。

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