いつも小粒ながら面白い映画を提供してくれる伊勢市の新富座だけど、今月のラインナップでは先日の「正義のゆくえ」とこの「クヒオ大佐」の二本がボクの観たい映画リストだった。
<「父はカメハメハ大王の末裔。母はエリザベス女王の妹の夫のいとこ」実在した結婚詐欺師の、滑稽で切ない物語。>その「クヒオ大佐」を今日は観てきたのだけど、あの、なんですねえ、最近の日本の映画はやたらと感動を売り物にしてそれが却ってわざとらしく感じてしまうこともあるのですが、この「クヒオ大佐」に至っては最初からそういう心配はまるでありません。
例によって映画の詳しい内容は公式サイト(注意:音が出ます)でどうぞなのですが、本当にこの結婚詐欺師が実在したというのが不思議なほどに可笑しいですね。主役のクヒオ大佐役に堺雅人、騙されてなお惚れてしまう役に松雪泰子はピッタリ、ほかに博物館学芸員役の満島ひかりもぜんぜん違うタイプということでいい味を出していますが、騙そうと接近していったクヒオ大佐を騙し返す銀座ホステス役の中村優子がナイス!
あと、こう言ってはナンですが、この映画のテーマソングを歌うクレイジーケンバンドのケン横山の歌がB級ムードを醸し出していて、映画の主題とよくマッチしています。