毎日寒い冷たい。天気はいいし風もそんなに吹いていないのだけど、こう寒いと外へ出る気にならず、今日の午後はAccujazzでメインストリームジャズを聴きながら部屋でボーとしていた。
今朝の朝日新聞にマイケル・ムーア監督のインタビュー記事が載っていたが、彼の言っている事と、前からボクの思っていることがいくつか全く同じだった。
それは資本主義社会の弊害と行き詰まり。資本主義は競争を強いて物事を効率で計り、結局は富の偏在という形に向かう。これはやがて起こる話ではなくて、すでにもう充分な偏在化が起こっていて、1割の恵まれた人たちが9割の富を甘受している。反対に言うと9割の人が残された1割の富を分け合うということだ。これが正しい形だとは到底思えないし、理想や目標とすべきではないと思う。社会主義、特に共産主義は失敗に終わったことが明白だけど、資本主義も同様で、いくらか遅れて失敗になったと後の歴史家には言われるのじゃないだろうか?
それからマイケル・ムーアの言葉で言うと「米国のように振舞えば、米国のようになってしまう。ジャズやジーンズの話をしているんじゃない。米国化が進めば、暴力も増えるし、銃の数も増え、アホな人々が増えてしまうんだよ。今すぐ止めないと(笑い)」という部分。
ボクの関係していた業界で言うと、それまで日本の小売業界で零細店舗を守っていた感のある大規模小売店舗法が、アメリカ企業の日本進出にあたって非関税障害であると攻撃され、日本政府はこの法律を緩和しつつ廃止に持ち込んだことだ。これ以降、郊外には大型の店が並び、市内中心部や駅前にはシャッター通りが増えていった。このことは、その当時からアメリカではすでにこうなっていると警鐘されていたのを良く覚えている。
敗戦国が戦勝国に見習おうとするのはよく分かるが、アメリカ以外の国でこれ以上のアメリカ化が進むのは、マイケル・ムーアじゃないけれど、弊害のほうが大きいと思う。