** テキトー絵日記 ***
2010/02/08

「Idle Moments」

with Lensbaby

やっぱりブルーノートレーベルのジャケットは味があるなあ。これなどもいかにも60年代のジャズという雰囲気が濃厚に漂っている。

このグラント・グリーンというギタリストのアルバムは実は初めて買った。ギタリストとしての彼は超絶テクとか、速弾きとか、あるいは独特な奏法とか、そういう派手なプレイとは一切関係のない、まあいわば地味なギタリストなのだけど、坦々とした、それでいてアーシーな味わいがある。

このアルバムは1963年の録音で、リーダーはグラント・グリーンなのだけど、サイドメンで入っているテナーのジョー・ヘンダーソンがまたいいんだなあ。この人はビバップのフレージングとはまた違う独特のフレーズが多く、音色もハードボイルドな雰囲気がいかにも60年代を表している気がする。

その他、ボビー・ハッチャーソンのヴァイブ、デューク・ピアーソンのピアノなどがソロを取るのだけど、例えばアルバム冒頭の「Idle Moments」を目を瞑って聴いていると、たちまち自分の部屋が60年代末の東京のどこかのジャズ喫茶の片隅に変身する。そのくらいあの時代の気分がこの一枚のアルバムに凝縮されている。結局自分が青春時代に聴きこんだものが一番大きなバックボーンになっているということなんだろうなと思った。

これもAccujazzで流れているのを聴いて一発で注文しちゃったのだけど、最近はこのパターンが多い。

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