このスローシャッターシリーズは駅構内から始まって曇天、夜間と続いたので、今まであまり気が付かなかったのだけど、今日みたいに光が溢れる晴天屋外の順光で撮ろうとすると全然スローシャッターにならないことが分かった。これでも一応1/8のNDフィルターを着けて、レンズも最小のf22まで絞ってシャッター速度は1/10秒、それでもやや露出オーバー気味だ。ISO感度は100以下にはならないし、これでは狙ったような動く人がブレている写真にはならない。
1/8のNDフィルターをもう一枚重ねて1/64のND効果を得ようと思って、これを撮影した後そのまま郊外にあるキタムラカメラに自転車で向かったのだけど、NDフィルターは注文取り寄せだって。まったく何も置いてないんだから〜。仕方ないので家に帰ってまたしてもアマゾンで注文した。
それと入れ替えのように丁度アマゾンから注文品が届いて、それは江戸川乱歩の小説「芋虫」。この本を映画化したのが若松孝二監督の「キャタピラー」で、今年のベルリン国際映画祭で最高賞「金熊賞」を争うコンペティション部門に出品されたというニュースを一昨日読んで興味を持ったからなのだ。
内容的には「力強い反戦映画」との海外メディアの評価もあるが、この短編小説を読んでみるとよく分かるが、これはもっと違う側面も含んでいて、だから若松孝二が興味をもったのではないかと思うのだけど、センシャルというか、もっと人間の、女の、内面的な情欲といったものを描いているように思う。これは三島にも通じるところがあるな。しかしこれを寺島しのぶが主演して若松孝二が監督するというんだから、映画はかなりエロチックなものになってるんじゃないだろうか?