*** テキトー絵日記 ***

2011/05/14

作家カズオ・イシグロ

with Lensbaby

遅まきながらボクも作家カズオ・イシグロに興味が湧いてきたのだけど、話題の「Never let me go」は粗筋というかシチュエーションを知っただけで悲しくて手が出せずにいた。臓器移植のために生かされているクローン人間の少年少女たちっていう背景を知っただけで泣けてくるじゃないか。

実はボクがカズオ・イシグロのことを知ったのはスタンダードソングの「 Never let me go 」を探していたときだ。当然このタイトルのものは一つ(ジャズスタンダード)しか無いと思っていたら、同名異曲はあるわ、同名小説はあるわで、本の方は一体なんだろうとチェックしているうちに英国国籍の日本人作家カズオ・イシグロの存在を知った。この時はそれだけで終わったのだけど、さらにそれからしばらくしてNHKで彼のことを特集で取り上げていて、それを観てるうちに益々興味が湧いてきた。

しかし話題の「Never let me go」 は前述したようになかなか手を出す気になれない。そこでそもそも彼が英国の文壇で認められるきっかけとなったブッカー賞受賞作の「Remains of the day (日の名残り)」にすることにした。ところが近所の書店を回って探してもこれを置いていない。もっと大きな本屋にもやはり置いてなかった。amazonで買おうと思えば買えるのだけど、なにしろボクが本当に興味を持てるかどうか、実物を手にとってパラパラと中身の感触を確かめたかったのだ。

そこで方針を変更して、これの映画をDVDで観ることにした。アンソニー・ホプキンスが主演した英国執事のハナシ、となればボクにも興味が持てるしね。でそのDVDが届いた昨日、バイトから帰ってからさっそくそれを観た。

噂に違わぬ内容というか、後味を残す文芸作品ということがよく分かった。映画でこうなのだから原書(の日本語訳)ならばもっと深い味わいがあるように思えた。昨夜これを観終わったのが深夜の2時近くだったのだけど、それからすぐに本の「Never let me go(わたしを離さないで)」 を注文してしまった。

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