解体が決まった近所の廃屋内部(ハイコントラストに加工) with X10
近所の家が長年廃屋のまま放置されていたのだけど、この度、解体されることになって今日からその準備が始まった。この辺りは戦後すぐに闇市マーケットから発展した商店街の一部でもある。
今、伊勢市内では道路横の側溝が整備されつつあるが、この辺りは当面整備される予定が立っていない。その理由は、この写真付近の土地利用がデタラメというか、戦後すぐのドサクサのまま現在まで来ているからで、側溝が個人の所有土地だったり、公共の排水溝の上に商店や家が建っていたり、さらにそれらが古いままで無人だったりして、権利がどうなっているのやら、とにかく整備しようにも手がつけられないからだそうだ。
この家屋の隣には横丁風の通路というか、便利な抜け道があるが、これも実は近所の人の個人所有の敷地内になるらしい。当時はその辺りに小さい商店が軒を並べていたので、敷地を削ってでも人が歩いてくれるほうが良かったからということなのだそうだ。
戦災で焼けたところと、80年代のバブル期に地上げの運命にあったところ以外の、昔から続いている場所は、こういう風にややこしいままだったりする。それでもここの解体が決まったように、少しずつその姿を変えていくのだなあ。ふと渋谷にあったションベン横丁を思い出した。現在は109が建っている場所ですけどね。あれはバブルの地上げだったんだろうなあ。