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久しぶりに硬派のサスペンス映画を観た。それもそのはずで、この映画「ゴーストライター」の監督は巨匠ロマン・ポランスキー。原作はロバート・ハリスによる、トニー・ブレア元英国首相をモデルにした政治的な内容で、それが見事にサスペンス娯楽映画となっている。しかしこの内容がちょっとでも実際にあったことだとしたら恐ろしい話だ。あまりに面白い展開なので粗筋だけでも書きたくなるが、それじゃネタバレもいいところなので書かないことにする。興味を持った方はぜひ観てください。う〜む、スゴイよ〜。
いろいろな意味でいつも話題の尽きないポランスキー監督だが、過去の作品では個人的に「ローズマリーの赤ちゃん
(1968)」が印象に深い。もちろん「チャイナタウン (1974)」や「戦場のピアニスト
(2002)」もよく出来た作品だったが、肝心のというか、昔、映画雑誌の投票などでよく話題に上った、彼のデビュー作でもある「水の中のナイフ
(1962)」や「反撥 (1964)」はまだ観たことがない。それにしてもこの「ゴーストライター」は撮影時が2009年だから、1933年生まれの彼は当時76歳なわけで、その年齢でこの演出は素晴らしいというしかない。体力的な面でもしかりだが、なによりも精神的な若さというかエネルギーが横溢してる感じだ。彼が若い10代の女性を好むことの証左でもあるような気がする。