*** テキトー絵日記 ***

2012/02/27

「フェア・ゲーム」

by X10

本日のお題はこれ「フェア・ゲーム」。この映画の感想を最初に言ってしまうが、ズバリ、めちゃくちゃ面白い!よく、事実は小説よりも奇なり、なんてことを申しますが、それは本当だったのですね。なにしろイラクに戦争を仕掛けた大義名分が、イラクは核兵器あるいは大量破壊兵器を準備しつつあるという情報だったのだけど、実はそれは間違いでCIAもそのことは事前に分かっていた筈なのに、ホワイトハウスの意向に押し負かされていたという事実のハナシで、ナオミ・ワッツが演じた女性CIAエージェントは実在の人物で、その女性が後の公聴会で実際に宣誓供述をしているシーンが最後に流れる。

この映画で扱われる出来事はほとんどが実際に起こった出来事だというし、するといったいどこまでが史実で、どこからが脚本なのかが分からないほどで、それはすなわち映画としての出来が第一級であることを物語っている。またそれはナオミ・ワッツやショーン・ペンの演技が一流という証左でもある。実際、映画を観ている途中で、これはドキュメントフィルムではないかと思ってしまうような場面がいくつもあった。

国家権力 vs 個人とその家族、なんていうと今テレビでやっている「運命の人」のようだが、実際こんなことが有り得るんだなあという思いと、でもそれに加担した一部の人間は後から訴追されることで、観ているこちらの胸のつかえも取れる。ただ本当の黒幕はいずこも逃げきるのが実情なのだろうな。お薦めの映画です。

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