by X10
今日の写真は駅前整備の終わった伊勢市駅から真っ直ぐに伸びる夜の外宮参道の様子だ。駅前が綺麗になったのは結構なことだと思うが、残念なのは以前、この広場にあった噴水が無くなったこと。もっと大昔にはこの伊勢市駅前ではなくて隣の宇治山田駅前の旧伊勢会館前にも噴水が在ったのだけど、これでどちらの駅前からも噴水が無くなってしまったわけだ。
噴水は好きなんだけど、整備だ、再開発だ、と言う時は必ず古い噴水が取り壊されてしまう。まあこっちの伊勢市駅前の噴水は水のある景色というくらいの思い出しかないが、宇治山田駅前の噴水にはいろいろ思い出がある。だいたい戦艦だの潜水艦だのを作ったときは、それが進水式をあげるのは決まって駅前の噴水だったからだ。
あの噴水の横には街頭テレビの収まった柱が立っていて、夕方のテレビ放送が始まると(たぶん)市役所の人が開けに来ていた。テレビ放送は午前中と夕方から夜の間だけだった。人気だったのはなんと言ってもプロレス中継だが、五味川純平原作の「人間の条件」のドラマ化放送の時は大勢の人がこの街頭テレビの下に集って一心に画面を見上げていたのを覚えている。
あれはいつのことだったのだろうと調べてみたら1962年から63年にかけてということだった。主演が加藤剛で、彼に愛される奥さん役が藤由紀子。このドラマでは兵舎に妻が会いに来るというハナシの回で、テレビ始まって以来初の裸のラブシーンがあるということで話題になったが、あれは藤由紀子ではなく裸の代役(スタンドインと言った)だった。てなことを当時の小学生でも充分承知していたのだなあと、、、、シミジミ。でも純愛の良いドラマだった。毎回のオープニングがロダンの「抱擁」の像だったのも印象に残っている。