*** テキトー絵日記 ***

2013/10/30(水)

第60回伊勢市美術展覧会

by X10

近くのホールで行われている伊勢市展を観てきた。内容は絵画、写真、書、工芸、立体造形に分かれていて、どれもなかなかの力作ぞろいだ。ただ観てきたとは言っても絵画と写真以外はその良さが分からないので作品を鑑賞するまでに至らない。特に書などは漢詩や古文を書いたものが多いが、流麗な達筆でそもそも何と書いてあるのかすら読み取れない。

その反面、絵画や写真は見た通り、あるいはグラフィックなどは感じた通りなので好き嫌いもハッキリしているから鑑賞するのも楽しい。印象に残った作品は何点かあって、部門別に人気投票ができるのでこれらの番号を記入して投票してきた。

絵画部門では点描で風景を描いている作品があって、うむ、スゴイなあとスーラの有名な「グランド・ジャット島の日曜日の午後」を連想してしまったが、これは仕方ないよなあ。点描という技法といい、使われている色調といい。でもスーラは実はいろいろな色を点として混ぜていて、三原色ですべての色を演出するというカラーテレビの色演出のような科学的技法だったのに対し、例えば草木を描くのにグリーン系の濃淡しか使わないというのはスーラと大きく異るところだ。あとは、シャガールですか?という作品も在ったゾ。まあ好きな作家や作品に影響を受けるのは当然だと思うけど。

写真のほうはほとんどがデジタルカメラで、フィルムはハッセルブラッドのかただけだったように思う。もう銀塩vsフィルムっていう問題ではないからね。写真作品を眺めていて思ったのは、動きのあるものを静止したり、珍しい風景だったり、レンズの画角に頼ったりというものはインパクトはあっても感動には至らなかった。一点だけ写真ではあるけれど、桜の花びらが散った水面の波紋をグラフィカルに切り取った作品が気に入った。

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