*** テキトー絵日記 ***

2014/03/21(金・春分の日)

特別展「静」@神宮美術館

神宮美術館 by X10

神宮美術館で特別展「静」が行われているので今日の午後はそれを鑑賞してきた。これは今年の歌会始めの御題が「静」だったことにちなんで、「静」をテーマにした絵画や彫刻、工芸などを展示したものだ。作品は全て撮影禁止になっていたのだけど、一番気に入った作品がちょうどパンフレットの写真に使われていたのでそれを模写してみた。


並木恒延「深閑」

この作品は絵画ではない。なんと漆と卵殻で出来ている。黒い漆に白いのはウズラの卵殻を細かく砕いて貼るというか嵌め込むというかの技法のようだ。しかしものすごく細かいテクニックで、1部分を拡大撮影したものを掲載してみるが手持ちで適当に撮ったものではその細かさが十分再現されてはいない。


白いのは全てウズラの卵殻

十分恐れいったのだけど、もう一点これも別の意味で恐れいった作品があって、それはまるで写真としか思えない人物画。ただ精密なという意味ならさほど驚かないのだけど、この作品は被写界深度から外れた後ろのボケが見事に再現されていて、見れば見るほど、ん?写真?と思ってしまうのだった。

それにしても正確で精密な描写という部分より、レンズを通したボケを再現してあるところに惹かれるっていうのだから、これはまさに写真好きな鑑賞者を狙っているということなんだろうな。レンズは50mm、F1.2くらいですか?って聞きたくなるような絵だったもの。

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