*** テキトー絵日記 ***

2014/08/28(木)

ハーモニカとアコーディオンのコンサート

嬉しいギフト by LensBaby

ドイツ在住でホーナー社のコンセルヴァトリウムのハーモニカ講師を務める竹内直子と、同じくアコーディオン講師のアンドレアス・ベーベル、二人のコンサートを松阪市で聴いてきた。

ハーモニカとアコーディオンというと楽器としての形は全然違うが、発音形態から言うと親戚というよりもっと近い関係で、ほとんど同属楽器といっていいんじゃないだろうか。空気を口で吹き込むか、蛇腹で入れるかの違いだけだ。そこまでは名古屋のアコサークルの集いでも経験していたから何ら違和感はないのだけど、やっぱり世界的なレベルとなると内容が違う。

ここで使っているアコーディオンはピアノ鍵盤のフリーベースで、左手のボタン数は180あるそうだ。音色はいかにもドイツというか重厚なサウンドが主で、だからバッハなどがとてもよく似合う。ソロで演ったバッハの「イギリス組曲」はとても良かった。また前衛的な現代音楽をこんな場所で取り上げたのも驚きで、細川俊夫の「メロディア」という曲はとても先鋭的だった。

一方のハーモニカソロにも度肝を抜かれるほどで、たとえば「夕焼け小焼け」などはいかにものハーモニカではあったが、「マラゲーニャ」をハーモニカ独奏で演じられると恐れ入りましたとなってしまった。彼女が使っているのは普通のクロマチックハーモニカだけど、クラシック畑の人らしい選曲はスティービー・ワンダーやトゥーツ・シールマンスなどとは演奏フィーリングにおいても一味も二味も違っていた。

しかしやはり耳に心地いいのはラストで取り上げた2曲のピアソラで、バンドネオン風な音色にハーモニカのメロディがよく乗っていた。ただアレンジは結構アッサリしていて、もうちょっと味わいたかったというのがボクの感想だ。もしピアソラがハーモニカと二人で演ることになったら絶対もっと凝るだろうと思った。

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