チュニスからスースへ by G1X MkU
さて長いトランジットを過ごした後、飛行機は定時(朝10時)にドバイを飛び立ちチュニジアの首都チュニスに向かった。機内モニターに示される飛行ルートを見ると、直線ではなくちゃんと中東紛争地区を避けるように飛んでいるのが分かる。スエズ運河の真上を通過したので、機内から見えるかと思ったのだけどよく分からなかった。ただ、サウジアラビアの砂漠が広がっているのはよく見えた。
飛行機(ボーイング777-300ER)はドバイからさらに6時間飛んで、しかし時差は−3時間あって、プラスマイナスで現地時間の午後の1時過ぎにチュジアの首都チュニスに着いた。日本を経ってからここまで時差をマイナスしながら飛んでいるので実際には二日目だけど、時計的には長い長い一日ということになる。
初チュニスの感想は、やはりかなり湿度があるということだ。空港を出た印象はカサブランカと似ていなくもないのだけど、あっちはもっと乾燥していたような気がする。まあ地中海性気候だし、そもそもイタリアのシチリア島までは100kmしか離れていないのだから北アフリカといっても地中海沿岸の諸国と変わらない。ガイド嬢の100kmという言葉を聞いてつい口に出た「自転車でも行けるな」というボクの言葉は同行のツアー客には冗談としか受け取って貰えなかったようだ。ま、そうだろね。
空港を出たバスはほどなくチュニスの旧市街(メディナ)に到着した。やっと観光が始まったのだけど、メディナやスークはドバイやモロッコで体験したせいか、あまり感動がない。せっかくの世界遺産なのになんだかもったいない気分。なのでフリータイムを貰っても<うむむむむ、別にぃ、、、>となるのがちと残念でもあった。フリータイムといっても15分程度ではお茶するわけにもいかないしね。
お茶といえば、チュニジア旅行中に南部でも中部でも北部でも朝から晩までカフェにたむろする人たちをいっぱい見かけたが、これら全員が男なのがちょっと違和感のある光景だった。女性の姿はゼロ。たったの一人も見かけなかった。せまいカフェの店先に椅子をくっつけるようにして青年から老年までの男同士がお茶している光景はなんだかブザマと言おうか。例外は唯一、北部のシディ・ブ・サイドなどで外国人観光客の女性が座っていたくらいだった。外国人観光客といえばフランス人、ロシア人、ドイツ人が多かったが、我ら日本人も結構多かった。ちなみにホテルのウェイターなどでも英語は全く通じなかったりする。チュニジアの第二言語は仏語で小学校の5年から仏語を習い始めるそうだ。
メディナを観た後は近くのセント・ビンセント大聖堂に立ち寄った。ヨーロッパでは珍しくもないが、イスラム国内としてはなかなか立派なキリスト教施設でポルトガル旅行で見た景色を連想した。といってもあちらと比較しては気の毒だけど。チュニス観光の後はバスで150kmほど南下してチュニジア第三の街スースに到着。すでに日は落ちていて今夜はこのスースのリゾートホテル泊となった。
翌朝、ホテル前の地中海に面したビーチにて