ドウッガのローマ都市遺跡 by G1X MkU
金曜日はイスラムの休日なので今日はいろいろなところがお休み。ただし、学校や官庁などは西洋風に日曜休みだ。イスラム国でもチュニジアはソフトイスラムといって酒類には寛容なのだけど、それでも金曜日は酒の販売をしないそうだ。
酒と言えば、チュニスのスーパーには沢山ワインを売っている。旧宗主国がフランスなので無理もない。というか今やチュニジアは良質のワイン生産国でもある。ところがこれだけ堂々とワインが流通している割には、レストラン以外でビールを買おうとするとなかなか大変なことになる。
まず、売っている場所からして違う。スーパーの店内にはビールが無い。ワインはいっぱい並んでいるがビールは全く置いてない。買いたい人はスーパーの隣の狭い通路みたいなところを通って裏の倉庫みたいなところに入ると、昔の郵便局の窓口みたいなところがあり、ここでビールを買うことが出来る。郵便局と違うのは窓口が鉄の網で区切られていることだ。入り口には監視?の男が立っているし、中には男たちが列をなしている。もうなんだか禁酒法時代にタイムスリップした気分。「スピークラーク」・・・ちょっと違うか。この辺りにソフトイスラム国の本音と建前の使い分けを見た気がした。この辺の事情は同じソフトイスラムのトルコでも同様らしい。写真を撮りたかったのだけど、その場の異様な雰囲気に飲まれてそれどころじゃなかった。法律的に違法ではないけどイスラム戒律的には認められないのがビールのようだ。ちなみにチュニジア産のビールは一銘柄だけ。お土産に買ってきたのがこれ。
チュニジアビール「Celtia」
ささて今朝の観光は世界遺産ドゥッガの考古遺跡を見学した。ここは2000年前の遺跡なのだけど保存状態が国内一というだけあってかつての人口一万人のローマ都市跡がしっかり残されている。ここはトルコのエフェソス遺跡に匹敵する素晴らしいヌミディア・ローマ・ビザンティン複合遺跡だった(タイトル写真と下)。
ドウッガのローマ遺跡
午後はチュニスに戻ってアフリカのルーブルと言われるバルドー美術館でフェニキア・ローマ時代のモザイクを鑑賞した。
@バルドー美術館