by K-01 with FA35mm
たまに一眼レフ用のレンズを引っ張りだして、これらを使うために入手したミラーレス機K-01で使ってみるが、やっぱりコンデジの描写とは写りが全然違うことに驚かされる。改めて<写真はレンズだねえ>と極めて当たり前のことを思い知らされたりする。といっても超望遠だとか超広角といった性能的な技のことではなく、どちらかと言えばレンズの味といったような意味だ。これは分かりにくいハナシなのだけど、実際に使ってみればそのレンズならではの持ち味というのが確かに実感できる。交換レンズの面白さはここにあるといっても良さそう。
ところが今日の新聞に「ピンぼけなし 次世代カメラ」という題で、コンピューショナルフォトグラフィーという技術が紹介されていた。簡単にいえば目の前に在るあらゆる光線を一度に記録するというもので、ピント位置はもちろんカメラアングルでさえも後から任意に変えることが出来る。この技術が発表されたのは2011年で既に商品化されており、今年発売された新製品にはマイクロレンズが10万個以上使われているのだそうだ。これはいってみれば10万台以上のカメラで目の前の光景を記録し、後から見たいところを見たいように再生するというもの。
産業や医療への分野ではこの技術がいろいろと活躍できそうだが、表現芸術の一分野としての写真はどうなんだろう。もはやレンズの味といったような悠長なことは言ってられないのだろうな。でも人が人に訴えかける一番大事な要素はスペックなんかではないことは確かだと思う。