by G1X Mk2
これは昨日の記事の写真なのだけど、内容は見ての通り、原油が50ドルを下回ったというニュースだ。気になったのはこの記事に出てくるWTI(米国産標準油種)という言葉だ。これそのままなら米国産というのがWで、標準がT、油種がIなのか?だとしたら元はどういう単語なんだろうという興味。WTFなら知ってるケドね。
ちなみに別の新聞を読んだら「米国産WTI原油」となっている。あれれ?じゃあWTIには米国産という意味は含まれていないのだな。しかも原油という意味もないことになる。
ということで直接、WTIとは何の略語なのかを調べてみた。そしたらこれは「West
Texas Intermediate」の略だとわかった。辞書を引くと、Intermediateとは中間生成物とか媒介物という意味らしい。あれれ?原油じゃないのか?ちなみに原油はcrude
oil という。ということは原油ではないものが西テキサスで採れていて、その先物価格が安くなったということなのだ。西テキサスという地方はアメリカでは油田の中心地という意味でもある。
そこでもっと調べてみたら、アメリカの代表的な油田であるテキサス地方で採れるのは”Texas
Light Sweet”という、まるでバーボンとかワインの命名みたいだが、これがこの地方特有のガソリン向きの軽質油の別名らしいことが分かった。これは中東などの原油と比べると硫黄成分が少ないのでcrude
oil(原油)と言わず、Intermediate(中間生成物)と呼ぶらしい。別名の”Light”というのも硫黄が少ないからだろう。きっと見た目も中東物より粘度が低いんじゃないかな、なんとなくだけど。
さてそうすると米国産標準油種という言葉はWTIを逐次翻訳したわけではなかったのだ。West
Texas が米国の油田の代表的な地域ということで、Intermediateを意味する I
は確かにそこで採れる標準的な油種なのだった。
ちなみに世界の原油価格に影響が大きいのは、このWTIと英国の北海原油やドバイ原油の先物価格らしい、というのが本日のお勉強でわかった。