今日の名古屋・伏見界隈 by G1X Mk2
            今日は予め予約しておいた名古屋の管楽器専門店2店で、ボクが希望するフルートを実際に鳴らしてみることになった。
            フルートというのは大雑把に言えば外見上は全て同じと言ってもいいのだけど、実際にはかなり違いがある。まずもって材質の違い。今ボクが愛用しているのは洋銀と呼ばれる金属製で程度としては入門者クラスのもの。洋銀という名前でも銀は使われていない。
            これをワンランクアップすると、頭部管という口に近い方の管だけを銀製にしたものがある。これだけでも音色はかなり変わる。さらにアップすると管体全部を銀製にしたものがある。しかし管体の上に乗っかるキーなどは洋銀でできている。今回、予算から言ってボクが考えていたのは各社のこのクラスだ。
            次に管構造にも種類があって、フレンチとも言われる穴あきのリングキーのもの、そうじゃないカバードキーのもの、トーンホールが一直線に並んだインラインキーのもの、左薬指の位置が楽なドイツ式のオフセットキーのもの。
            これだけ種類がある上に、実際にフルートを作っている各社の違いがあるので、もう全ての違いを全部並べたらタイヘンな数になる。おまけにそうなると、それだけの選択肢から果たして自分の希望の一品を選べるかどうかだ。
            今日、2店で実際に鳴らしてみたのは予算範囲内で考えて、
            ・パール、管体銀製、オフセット、リングキー
            ・ミヤザワ、管体銀製、オフセット、リングキー、
            ・ミヤザワ、管体銀製、ライザー9k、オフセット、リングキー
            ・サンキョウ、管体銀製、インライン、リングキー
            ・パール、頭部管銀製、オフセット、カバードキー
            ・ミヤザワ、管体銀製、オフセット、カバードキー
            ・パウエル、頭部管銀製、オフセット、カバードキー
            あと2本くらいあったのだけど、なにしろメーカー名で左右されるのはイヤだったので、いちいち聞かずに楽器を並べてもらい、あくまで音色や響き方で選ぶことにした。なのでサッサと候補から外したのが1本か2本あったということだ。
            この中ではミヤザワのライザー9kを使った管体銀製モデルが最後まで候補に残ったのだけど、じゃあこれは?と言って店員さんが出してきたのを吹いたら、おお、全然違うじゃないか、「ぜったいコッチのほうがいいよ」と言ったら、「そうでしょう、そっちは管体だけじゃなくて総銀製なんです。」むむむむむ、参ったなあ、キーも銀製になるだけでこんなに違うもんなんだ。でもでもしかし、総銀だったら予算を遥かにオーバーしちゃうじゃないか。
            「でもま、このくらいまでなんとかなりますし、このメーカーなら総銀の割には一番安いです。」てなこと言われて一瞬悩んだが、いやいや一瞬どころではない、15分くらいは悩んだが、楽器は音が命、その音が一番気に入ったのならそれにすべきだろうという内なる声に押されて、その総銀製のフルートを購入してきた。これはなんとパールのセミハンドメイドクラスでカンタービレという名前のオフセット、カバードキーの楽器です。まさかパールを買うとはねえ、自分でも意外だ。ちなみに同じ物を2本用意してもらって気に入ったほうを選んだ。同じものでも個体差は結構あるようだ。