by G1X Mk2
先日、膨らみかけた庭の木蓮を二階から俯瞰撮影したのだけど、その木蓮がこのポカポカ陽気で一気に満開となった。確かに満開とは言うものの、実のところ花びらが開き過ぎるほどで、今日の午後などは室温24.4度もある。日向で何か作業でもすると汗ばみそう。
朝日新聞の日曜の別刷り版に、過去の名作映画を取り上げてその撮影裏話や舞台となった場所などの特集記事があるのだけど、それが先週だったか、林芙美子原作で高峰秀子主演の「浮雲」を取り上げていた。1955年というから昭和30年の映画だ。
一言で言ってしまうと、腐れ縁の大人の男女の物語といった風なのだけど、伊香保温泉の階段をセットで組んだハナシとかも含めて妙に興味が募った。そこでこの映画を観たいなあと思って、最初はAmazonで買うことを思いついたのだけど、何度も観たいかどうかもわからないので、そうだレンタルで探せばいいんじゃないかとネットレンタルすることにした。
早速ゆうメールで送られてきたこの映画のDVDをさっきから観ているのだけど、時代背景として戦後間もない感じが濃厚に漂っているなあとか、ストーリーの核心となる男女のハナシは時代を超越した普遍的なものなんだなとか、画面作りのテクニック的な上手さとか、いろいろ感心することしきり。
そしたらやっぱりこの映画は日本映画の金字塔のような存在でもあるらしく、Wikipediaによれば、(以下)
原作・林芙美子、脚本・水木洋子という不世出の作家2人の大作で、監督の成瀬と主演の高峰秀子にとっても生涯の代表作となった。なお、若き日の岡本喜八がチーフ助監督を務めており、撮影、美術、音楽などで「成瀬組」の名スタッフが勢揃いした作品でもある。小津安二郎は「俺にできないシャシンは溝口の『祇園の姉妹』と成瀬の『浮雲』だけだ」と語っている。
「俺にできないシャシン」って言い方が業界っぽいけどカッコイイなあ。