昨夜の様子 by マスター
演奏中の自撮りには失敗したものの、あとから何枚か写真を入手できたので記念に貼っておこう。写真でボクが叩いているコンガは店付属のものでずいぶん鳴りの悪い代物だったのだけど、それがここ一年ほど毎月これを叩いていたらだんだんと良い音がするようになってきた。ナンでも鳴らしてやらないといけないという見本みたいなハナシだ。
又吉直樹の芥川賞受賞作品「火花」を読了した。ハナシの内容が貧乏な売れない芸人たち、出てくる地名が馴染みのある東京の西部沿線の駅、すごく小じんまりした世界のハナシと言っても良く、これは60年代のジャズや70年代フォークなどに共通するものが多々あるように感じられて、ボクは面白く一気に読み通してしまったのだけど、芥川賞という普遍的な純文学を名乗るにはいささか小粒ではないか、とも感じた。
読みかけで止まったままの「奥の細道」はまだ出羽三山のあたり。芭蕉による次の推敲の変化が興味深い。最初の句は「涼しさや海に入れたる最上川」、これを直したものが「涼しさを海に入れたり最上川」、しかし最終的にはこうなる。「暑き日を海に入れたり最上川」。おおおおおお、さすがに雄大な光景が広がって見える。
次、これも途中で止まっているイタリア語入門という本。所有形容詞の使い方あたりで止まっている。別にメゲたりしているのではなくて、単にここまで来て他の本やらビデオやら録画やら音楽やらに目移りしているだけだ。でも今週は定例のイタリア語会話教室があるのでオベンキョウも再開しないとイケナイ。
しかしそんな中で、偶然に山岳の滑落事故のニュースを見たら、また山岳小説が読みたくなってきた。新田次郎はだいたいのところを読み終わったので次はもっと海外の作品はないかと探してボブ・ラングレーの名作と言われる「北壁の死闘」をネット注文してしまった。ホントはリーダーで見たかったのだけど電子書籍になってないものも多いのが実情だから仕方ない。
大抵のことは本で読むより自分でするほうが好きなのだけど、山登り、それも特にロッククライミングに関わるハナシは自分でやる気は全くないのだけど読むのは好きだ。
これはS氏に撮ってもらったもの