*** テキトー絵日記 ***

2015/09/30(水


フィル・ウッズ亡くなる

持ってるアルバムをコラージュ by Picasa

アメリカ時間の29日朝、フィル・ウッズが83歳で亡くなった。ジャズ界の偉大なプレーヤーは何人もいるが、個人的には一番大きな影響を受けたジャズジャイアンツの一人だった。なにしろビバップの、特にチャーリー・パーカーの偉大さには、彼フィル・ウッズのプレイや人となりを通して知ったほどだ。

このアルバムコラージュ写真で言うと下段真ん中にある「Phill Talks with Quill」、このアルバムを高校生の時に聴いてガツンとやられたようなショックを受けた。それまでにもパーカーの再来と言われたキャノンボール・アダレイや、クール派のバド・シャンクなど、ビバッパーと言われるパーカー直系のアルトサックスプレイヤーたちを聴いてはいたが、このフィル・ウッズとジーン・クィルの丁々発止のアルトバトルには完全に参った覚えがある。

当時はボクもアルトサックスを吹き始めて2年目くらいで、学校では吹奏楽部しかなく、しかし自分ではジャズ以外の音楽など演る気もないので、自宅でレコードに合わせて吹きまくる気分を味わったものだった。気分だけのハナシなんだけど、それでもこのアルバムはお気に入りのナンバーワンだった。

大学に入って軽音楽部でジャズのアレコレを知り始めた時、レコードの演奏を聴きとって自分でコピーするという方法を初めて知った。あーー、こんなことなら高校生の時にもっとフィル・ウッズをコピーしておけば良かったと思ったものだ。なにしろ、レコード演奏を自分の耳で聴きとってそれを演奏するなんてことは思いつきもしなかったからなあ。初心な田舎の高校生でありました。

大学時代にはフィル・ウッズがヨーロピアンリズムマシーンというグループで活躍した時代で、ワタクシも当時大流行したストールン・モーメンツという曲を定期演奏会の文京公会堂の舞台で演ってコケた思い出があります。あれでドラムの佐藤君が落ち込んだこともよく覚えている。卒業後、プロ入りを目指したようなことを聞いているけど、あれから彼はどうしているかなあ?

さて、フィル・ウッズです。ボクは次第にバリバリの彼の演奏よりも、もっとウォーミングなと言いましょうか、リラックスした演奏に惹かれるようになり、一時期の愛聴盤は下段右下の「Live At the Showboat」でした。この盤を教えてくれたのは先輩のドラマー竹花さんでありました。彼は静岡で公務員されていたはずですが、もう退職されてますね。お元気でしょうか?

てなことで、フィル・ウッズの活動とその発表アルバムはボクのジャズ歴と重なるところが多く、その彼が亡くなったというニュースは他のいろいろな人達の訃報よりも格段の大きな印象をもたらすものなのでした。・・・ご冥福をお祈りします。

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