*** テキトー絵日記 ***

2016/01/17(日)


「ブリッジ・オブ・スパイ」

フルートも楽し by G1X Mk2

映画「ブリッジ・オブ・スパイ」を観てきた。いやぁ、面白かった。映画は実際にあった出来事を元にしてあって、トム・ハンクス演じるNYの弁護士の尽力で東西に拘束されたスパイが史上初めて互いに交換されるというものなのだけど、このスパイ交換の出来事は昔見た別の映画でも取り上げられていたから、実際にあった出来事自体が十分にスリリングな要素を持っていて、複雑なストーリー展開にはもってこいの材料だったということだろう。

かつての東西冷戦時代には今よりもっと沢山のスパイ映画があった。そりゃそうだろう、現実に東西が冷戦で対立しているのだから、スパイ映画としてのストーリーもいろいろと膨らませられる。一国のスパイが実はその反対のWスパイだったり、愛国心からではなく自分の利益で立場を変えるスパイだったりと、この手の映画はハナシについていくこともなかなか大変で、観る側としても理解が覚束ないことがある。スパイといっても007みたいな単純冒険活劇とはわけが違う。

この映画は6部門でオスカーにノミネートされているということだが、中でもマーク・ライランスが演じるソ連のスパイ、ルドルフ・アベルの役が光っている。口数が少なく、ということはセリフも少ないのだけど、その存在感が醸し出す老スパイの実在感は素晴らしい。”Would it (be)help? "「それが役に立つのか?」というのが彼の口癖なのだけど、オスカー助演男優賞に候補の名が挙がるのも納得の演技だ。

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