by G1X Mk2
この道路は県道32号線、でも市民には御木本道路という呼び名で通っていて、調べてみたらやはり真珠王の御木本幸吉が外宮内宮間の近道を作る資金を提供したことから始まった道路だそうだ。まあ御木本道路というくらいだから当然そうなのだろうとは思っていたが。
完成したのは昭和26年というからボクと同い年なのだった。驚いたのは当初の計画では道幅がたったの4.5mで、自転車と歩行者専用の道路だったということ。自動車は通行禁止だったのだそうだ。要するに外宮に参拝した人が歩いて内宮へ行くのに近道を作ったということなんだろうな。
確かにボクの小学生低学年時の記憶では、ここはまだ赤土の未舗装路で、道は土手のように盛り土されており、でも自動車禁止の割にはバスは走っていて、遠くからでもバスが来るのが土煙でよく分かった。
今は拡幅されて片側2車線の幹線道路となっているが、当時は未舗装だから当然、車線などというものはない。雨の後はあちこちに水溜りが出来ていた。この道の両側の土手部分ではカナブンがいっぱい捕れて、この写真を撮った位置から1000mくらい先までは一面の水田が広がっていてビルはおろか僅かに農家が点在する以外は一般の民家も無かった。
こんな書き方をするといったいどれだけ昔のハナシなのだ?となるけれど、ん?
そうか、考えてみれば確かに半世紀以上も前のことなのだった。自分が老けたってことなんだな。