*** テキトー絵日記 ***

2016/10/14 (金)

ノーベル文学賞で思う

夕暮れ by G1X Mk2

今日は一日中曇り空で、日が暮れる頃になってようやく青空が見え始めた。きっと明日は良い天気に違いない。このショットを撮っていたらまるでよくある劇中背景音のようにカラスがカァカァと鳴いていた。これでどこかからか夕餉の支度をする煙でも上がれば言うこと無いのだろうけど、今は煙突も無ければ七輪も使わない。あれでサンマ焼くと旨いんだけどなあ。

ノーベル文学賞にボブ・ディランが選ばれたということが話題になっている。これは同時に村上春樹が落選したという話題でもあるのだけど、そもそもノーベル賞そのものが西欧キリスト教文化圏の価値観を反映したものに過ぎないというコメントが今朝の新聞に載っていてボクはなるほどと納得した。

先週だったか、日本弁護士会が日本の死刑制度に反対する宣言を出してこれもちょっとしたニュースになった。というのも弁護士会は死刑制度は世界の趨勢に反するというのだけど、日本国内では死刑制度維持に賛成する人が圧倒的なのだ。そこで一部の識者が言う「グローバリズムに反する云々」という場合のグローバルとは何かを調べてみると、これは本当の世界を標準化したものではない。ここで言う世界とは西欧のキリスト教文化圏のことなのだ。

ちなみに日本を始め中国や台湾、タイ、ミャンマーなどの仏教が中心の国では死刑制度は維持されているし、中東諸国などのアラビア語圏でも死刑制度は廃止されていない。するとよく持ち出される「世界では」という切り口のハナシはだいたいが「西欧キリスト教文化圏では」とイコールだとみていいだろう。

ならばこれがアジアの仏教中心の文化圏と諸々の価値観で相違があるのは全然不思議な事ではない。ボクは自由貿易を推進することには反対ではないが、個別の文化の差異を無くそうとは思わない。世界は標準化されるより多種多彩であってほしいと思っている。

今月のINDEXへ戻る  ホームへ  つづく