ルクソール神殿で見た夕景 with Q7
今日は再び移動の日。朝8時前にホテルを出て10時の飛行機で南部のルクソールまで移動した。エジプトの人口は約9000万人でそのうちの2000万人がカイロに住んでいるのでカイロ市内は慢性的に大渋滞。ちなみに信号は点滅しているだけで用を成さず片側5車線に殺到する車は8車線となってクラクションが鳴りっぱなし。おまけに横断歩道というものをカイロでは一度も見なかった。つまりこの大渋滞の広い道路をめいめいが好き勝手に渡るのでバスの窓から見ているだけでも冷や冷やしっぱなし。危険なので絶対に道路を渡ろうとしないで下さいと現地ガイド氏に厳命された。
ほとんど(すべて?) のクルマに擦り傷がある。
それが南部のルクソール(人口3000人)の町に来ると渋滞は無くクルマは普通に走れる。さらに信号機はちゃんと機能していて赤信号でちゃんと止まる。横断歩道もあった!ということは多分エジプトの中でもカイロが特殊なんだろうなと思う。ガイド氏いわく、カイロで運転できれば世界中どこでも運転できます、とのことだ。
さてそのカイロを出て1時間後、エンブラエル170LR(76Seats)は無事にルクソールに到着した。タラップを降りたら、もうね、空気がいっぺんで変わった。なんというか田舎なのだ。ここの空港も下手な田舎のバスセンターよりもさらにガラガラで長閑というかノンビリ感満載。そして空気が暑い。空気が一気に熱気に変わった。
ルクソール空港
ここではまずこれから3日間過ごすことになるナイル川のクルーズ船(Jaz Jubilee)にチェックイン。2000t、60室の一応5つ星ランクの川船ホテルだ。といってもエジプト基準だけど。ここで今日の昼食を食べてから午後は世界遺産のルクソール東岸観光に出た。
ルクソール東岸といえばカルナック神殿と本来はそれとセットのように建てられたルクソール神殿。両者をつなぐのは3kmに及ぶスフィンクスの道だったのだけど今は途中部分は消滅している。
神殿入り口付近
さてこのカルナック神殿、デカい!大きいのである。パリのノートルダム寺院がスッポリと入ってしまう大きさなんだそうだ。特に大列柱室に至っては幅102m奥行き52m、ここに残っている柱が134本あって、1本は高さ23m、柱頭部の円周が15mもある。高いだけならポルトガルでいくつも立派な修道院などを見てきたがエジプトのは柱が滅茶苦茶大きいので圧倒される。なんかそれぞれのお国柄というか国民の体格に比例しているような気もしたが、今も残るレリーフを見る限り、3300年前のエジプトの人は現代のエジプト人よりもスマートだったようだ。
こんな巨大な柱が134本も並んでいる
この神殿は歴代の王が2000年の歳月をかけて増築して出来上がったものでエジプト最大級といわれている。
羊頭のスフィンクスが並ぶ参道
さてこのあとツアーはパピルス店に立ち寄り、ここでペーパーの原型となったパピルスの作り方などの実演を見てお買い物タイムとなった。ボクは家に飾る小さめのものを選んだ。本当は有名な死者の書のシーンが欲しかったのだけど大きくて高いものしかなかった。
死者の神、アヌビス(中央左のジャッカル頭)
この2枚のパピルスを買った。気に入っている。
観光の後半はルクソール神殿。一つの町にツインの神殿ということになるが、伊勢神宮でいうところの外宮と内宮の関係みたいなもんだなと伊勢市民には理解しやすい。こちらも塔門といい大列柱といい、あるいは巨大なラムセス2世像といい、巨大さに圧倒されるが、装飾やレリーフなどの細工の緻密さでも感心するばかりだ。3000年以上も前にすでにこれだけの技術を持っていたのだものなあ。
すべての巨大さに圧倒される
ここにあった1対のオベリスクの片方が1833年にフランスに持ち帰られパリのコンコルド広場に立っている。この神殿を見学中にちょうど大型のドローンが神殿の中程を飛んで撮影していた。スタッフが日本人だったので尋ねたらNHKが8kカメラで撮影中とのことだった。いつ放送されるのかな?
NHKが撮影していた8kカメラのドローン
6時頃に船に戻り船内のレストランで夕食。その後ラウンジでベリーダンスショーがあった。ベリーダンスのお姉さんに注目しそうなものだが、ボクは後ろの3人のミュージシャンに釘付け。Korgのシンセであのアラビア特有の旋律を流すとレクとかタンブーラの叩き物がガンガンと盛り上げる。特にこのタンブーラ奏者がスゴイ。後半ではトルコのスーフィーみたいなくるくる回るタンヌーラのショーになったがこれ20分もの間回りっぱなしって大丈夫なの?しかしやはりここでもタンブーラは迫力の演奏だった。
船のラウンジで見たタンヌーラのショー