ギザのピラミッド with G1X Mk2
ホテルを朝8時に出てギザに向かう。今日も道路は相変わらずの大渋滞で、これと同じような慢性的大渋滞はロシアのサンクトペテルブルクでも経験したが、違いはカイロ市内を走るクルマは擦り傷だらということだ。結構熱心にバスの窓から観察してみたが、どんなに高級車でもどこかに擦り傷がある。なにしろ5車線に8車線分のクルマが我先にと割り込んできて警笛鳴らし放題なところなので車間距離は前後だけでなく左右も恐ろしいほど狭い。そのクルマの間を横断する人がすり抜けるのだから恐れ入る。
とまあそんなところなので、ホテルからピラミッドが見えてもバスはなかなか近づけない。歩いて5分のところでもクルマだと20分かかるそうだ。でやっと到着したのが一番大きいクフ王のピラミッド。大きい。とても大きいので全景がカメラに収まらない。
1辺が230m,高さ約140m,2.5tの石が210段,230万個も積み上げられている
一つの石がとても大きい
このクフ王のピラミッドの内部に入った。頭をかがめ天井高の低い通路(高さ1.3m)を入っていくと狭い上昇通路になる。ここをまるで大腿四頭筋のトレーニングみたいな要領で腰をかがめたままジリジリと登っていくと、ドドーンと天井の高い大回廊に出る(高さ9m,長さ47m)。これが驚き。あの石の山の中に見上げるほどの高さを持ったこんな立派な通路があるとは!(写真撮影不可)
観光客が入ろうとしているのが現在の入り口
その上部にあるのが元の入り口
大回廊はやがて控えの間に達し、そして石棺のある王の間で行き止まりとなる。ちなみに発見されたときにはミイラも副葬品も盗まれていたそうだ。しかしこのクフ王のピラミッドにはまだ謎の空間があることが最近分かっているので将来的には新しい発見があるかもしれない。見学はここからまた来た道を引き返すので、低くて狭い通路では登ってくる人が途切れるのを待たないといけない。
それからツアー一行はこのクフ王のピラミッドの裏手にバスで移動し、ピラミッドの真下に併設されている太陽の船博物館を見学した。この世界最古の船は649個ものパーツに分解されて、超巨大な石棺に収められていたものを数年がかりで組み立てたものだ。さらに驚くべきことには、これは船なのに全てが縄だけで組み上げられていることだ。プラモデルでもこうはいかない、古代エジプト人の数学的明晰さに驚嘆する。
長さ42m,幅5.7m、杉材と紐のみで出来ている。
複層の船体を紐で組んである。
太陽の船というのは、死者は太陽を追ってナイル川を西側に渡る必要があり、そのために船が必要となることから来ている。王家の谷(王たちの墓)がルクソール西岸にあるのもこの太陽信仰が元だ。
このあとは残りの2つのピラミッドが見渡せるパノラマポイントへ移動した。
カフラー王、メンカウラー王のピラミッド、どれも大きい
そしてお待ちかね、というか誰でも知っているあのスフィンクスの前にバスで移動。その姿形は良く知ってるようでも実際に傍でみると迫力が違う。
記念撮影
それから街中に戻り、またも大渋滞にもまれながらなんとかレストランに到着。今日は中華だという。ただし「エジプトの中華料理です」とは現地ガイド氏の弁。まあ確かに台湾で味わったような中華ではないが、店には大勢の中国人観光客も来ていて賑やかで、エジプト人ウェイターにサーブされながらそれなりに美味しく頂いた。
午後はモハメドアリ・モスクの見学。外壁がエジプト名物のアラバスター(エジプト大理石)で出来ているのでアラバスター・モスクともいう。 建築は1800年代のオスマン様式なのでまるでトルコのようだ。内部の、特に天井部の装飾が素晴らしい。
ムハンマド・アリ・モスク
そのドーム天井の装飾
本日の観光の最後はハン・ハリーリ・バザール。まあいってみれば雑貨中心の買い物市場だけど、ここにあるもので本物はアリマセンというところ。言い値もふっかけてくるから買う気なら値切り交渉をしないとイケナイ。ガイド氏いわく、ここにあるものは日本円で1000円までです。それ以上では買わないで下さい。なので最初からバッタ物で気に入ったら買うという気分で冷やかして歩く。訪れた国で必ず買うようにしているマグネットと、ジュニアにお土産のツタンカーメンの置物を買った。別にピラミッドの文鎮?(どこにでもある)でも良かったのだけどね。これで今日の観光は終わり、再び大渋滞の中をレストランに向かい夕食のシシ・ケバブを頂いた。
ハン・ハリーリ・バザール(最後に迷ってしまってアセった(^_^;))